スネップ仙人が毒吐くよ

60代独身じじぃの独白記


ロードバイクのハンドルを日東B105に交換

去年の3月頃からずっと変えたいと思っていたロードバイクのハンドルをようやく交換した。

 

snep1000.hatenablog.com

この記事で最後の方に書いているが、ハンドルのグリップ位置を下げたいので、デフォで付いているアナトミックシャローという今風のドロップハンドルではなく、クラシックなシャローというタイプ(丸ハン)に替えたかったのだ。

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下手な絵で図解すると、左がアナトミックシャローで右が丸ハンになる。

丸ハンというのは、アナトミックシャローに対し屈曲部のRが大きく曲率が一定となっているからである。

またレバーの取付位置の基本が違い、アナトミックシャローの場合はハンドルの上部とレバーのブラケットを一直線に揃えて水平となる位置、丸ハンの場合はバーエンドの直線部を水平にしてレバーの先端をその高さに合わせた位置となる。

その基本に沿ってポジションを調整すると、結果的に丸ハンの方がハンドルの握り位置が下がることになるのである。

 

実際はそれほど単純ではなく、ハンドル上部の前後の長さ(リーチ)や上下の高さ(ドロップ)が違う様々な種類のハンドルがあり、適当な物を選ばないと希望のポジションが得られるとは限らない。

しかし、アジャスタブルな測定装置を持たない限り、最適な位置など分かる筈もなく、何かしら買って付けて見ない事には何も分からないという、悩ましい代物である。

 

そういう訳で、必ずしも合うとは限らないのだが、一応丸ハンの定番品として、何十年も昔から作られている日東のB105を手に入れたいと思っていた。

 

アルミのハンドルなんて安いだろうと思われているし、実際そんなに高価な物でもないが、貧乏過ぎて他にも優先するべき物があって伸び伸びとなってしまった。

最近になってヤフオクで安く落札できそうな汚いB105を見つけ、競り合う事なく入手に成功した。

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見た目は悪いが、両面テープの跡は簡単にクリーニングできるし、汗による腐食も見られたが、どうせバーテープを巻くのでノープロブレムだ。

むしろ大事なのは変形がない事で、巻き尺を当てて各部の寸法を測ってみたが、仕様表通りのサイズで大丈夫そうだ。

ちなみにB105は長く使うと変形するという噂があり、本当は新品を買うべきだが、自分は体重も軽いし、ハンドルを強く握ってダンシングする事もあまりないので、取りあえずは中古でもいいだろうという判断である。

 

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両面テープの跡を消すにはCRC 5-56を吹き付けて暫く待った後、ウェスで拭き取れば簡単に除去できる。エタノールやパーツクリーナーは揮発が早すぎてすぐ乾いてしまうが、5-56はゆっくり揮発するので糊を溶かすのに都合が良いのだ。

 

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あまり参考にならない写真だが、上の比較的光沢がある方がデフォで付いてたハンドル。下の汚いのがB105である。

パースが付いているので見え方がおかしいが、上のハンドルは上部とバーエンドの幅が同じでパイプの芯ー芯の間隔が400㎜である。

B105の方もバーエンドの芯ー芯の間隔が400㎜の物を入手したが、ハンドル上部の幅はやや狭くなっていて380㎜ほどになっているハの字形状である。

デフォのハンドルはSTIレバーを使用する前提の新しい物なのでブレーキワイヤーを這わせる為の溝がある。しかしB105は上方にワイヤーが伸びる昔のブレーキレバーの時代に発売された物なので、ワイヤーを這わせる溝はない。

別に溝がなくてもビニールテープでグルグルに巻けばワイヤーは固定可能だし、這わせたところが平たく前後に長くなるが、翼型断面のエアロハンドルに似た形になるだけなので、これも問題はない。

 

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重さを量ってみると嬉しい事に大幅な軽量化となった。これまでのハンドルが485g、B105は305gで、180gの軽量化である。

一応これまで何度かバーテープを巻き直した時にパイプの断面の厚みを見て重そうだなと感じていたので、 結構軽くなるかもと思っていたが、予想以上だった。

 

取付方法などは、ここでは詳しく書かない。出来る人は何も見なくても出来るし、できない人はできない、それだけである。

 

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てな感じで左Before、右Afterである。

Beforeはアナトミックシャローの基本位置からアレンジしていて、丸ハンライクに上部を前下がりにしてバーエンドを水平にしていた。その為ブラケットポジションの高さはAfterとあまり変わっていない。

しかし、下ハンの高さの違いは一目瞭然である。30㎜は下がっている。

また、注目して欲しいのはブレーキレバーと下ハンの握り位置との間隔である。

Beforeのレバーは握りが遠く、下ハンを持つときは予め先にレバー側に指を掛けて手前に引き寄せてからハンドルを握る必要があった。レバーの遊びを多めに取っているのでそれでも使えたが、好ましい事ではない。

Afterではそれが修正され、レバーを自然に握ることができる。

 

その他、B105はリーチが元のハンドルより長くなっているので、ステムを長くしたのと同様にハンドルが遠くなった。これによって、下ハンの落差の大きさと合わせて、前傾姿勢をより深く取れるようになった。

自分は短足でサドルとハンドルの落差を取れないが、それぞれの間隔を遠くすることで前傾が深くなる。実はこれが、今回のハンドル交換の最大目的である。

 

実際に走ってみた感想だが、心配していたポジションの違和感はなく、すぐに馴染んだ。元々ハンドルがもっと遠い方が良いなと感じる事が多く、STIレバーの先端を握ったり、肘を直角に曲げたりしていたので、丁度いい感じになった。

前傾が深くなった事で空気抵抗が減った事が感じられ、平地でこれまでなかなか出せなかった40㎞/hが比較的楽に出せるようになった。最高速度と巡航速度共に3㎞/hは速くなったように感じる。

元から40㎞/hなど普通に出るロードバイクからみればレベルの低い話だが、ようやくロードバイクらしい走りができるようになった気がする。