前回の記事から1ヶ月半のブログ放置だが、その間約2日に一回のペースで新車を乗り回していた。距離にすると760㎞程。まとまった時間を取れない状況なので一回のライドで走れる距離は長くても50㎞程度なのだが……
そんな感じで、取りあえずRaleigh CRF Carlton-F 420㎜の私的第一印象を書いてみる。
最初にぶっちゃけると、正直いって全然分からないw
1号車を2年乗り回しているので
「ロードバイクすげー、すぐに30㎞/h以上出る~」とか
「サドル固くて、お尻が氏ぬー」
みたいな全くの初心者感想をいうわきゃないが、比較する物は1号車の momentum iWant2.1f-E しかない。
前回いったように、体格のハンデがあるので試乗車や友達のバイクをとっかえひっかえ乗り回した事もない。
いいたくないが、極めて乏しい経験しかない。その前提でのレビューだ。
仕方ないので、分かる範囲の事をいう。
先ず乗り始めてすぐに感じたのは、乗り心地が良さそうなのでクロモリにしたのに、全く柔らかな乗り味でなく、大いに失望した。
「クロモリは振動吸収が良くて優しい乗り味」
などと評しているのをよく見かけるが、ちょっと乗ってみた感じでは、全くアルミ製の1号車と乗り心地が変わらない。凸凹の荒れた道をいつものように走ると、相変わらず激しくハンドルとサドルに突き上げるような振動が伝わってくる。
何度か年配のサイクリストと話を交わした事があるが、彼らを自分の1号車を見て先ず言うのが
「これはアルミですか?アルミは硬いんですよね」
そして二言目には
「年寄りにはクロモリが優しくて乗りやすい……」
というのだが、これは一体何なんだ?!
「クロモリはフレームのしなりを使ってペダリングするとよく進む」などという話も見たことがあるが、むしろガチガチの剛性感を感じるフレームで、しなりなど感じようもない。
つまりクロモリだから柔らかいという説は大嘘だと判明した。
厳密な事をいうと、このRaleigh CRFのフレーム素材はレイノルズ631という物で、クロームモリブデン鋼ではなく、マンガンモリブデン鋼である。だからクロモリではないのだが、スチール素材という意味ではクロモリの仲間といっていいし、マンモリとクロモリは全然違うという話も訊かない。
それ以前に、一口にクロモリといっても、コロンバス・タンゲ・カイセイ等複数の素材メーカーが様々なグレードのパイプを生産しており、フレームメーカーはそれらを独自のノウハウで組み合わせ溶接しているので、クロモリだから全部同様の乗り味になる筈もない。
アルミのほうだって、7000系のアルミと6000系では剛性が違ってくるし、パイプの径や形状、組み合わせで全然違ったフレームになるのであって、こちらも一様に硬いというのはおかしな話だ。
1号車の momentum はアルミ素材としては低価格で柔らかい6000系の筈だから、逆にアルミバイクとしては意外と乗り心地は良い部類だったのかもしれない。
そんなわけで、かなりガッカリしたが、前回いったように他に選択肢があるわけでもなく、これはこのまま付き合っていくしか無かろう。
見方を変えれは、クロモリだからといって乗り方を変える必要がなく、1号車とあまり変わらない感覚で走れるのは良いともいえる。
フレーム素材の件はこのくらいにして、2番目に感じたのはハンドルがクイックでフラフラするという事。
1号車がロードバイクらしくない安定寄りのジオメトリだった所為かもしれないし、ステムが100㎜という長めの物だった所為かもしれない。初心者がロードバイクに初めて乗った時に同様の感想を漏らすそうなので、Raleigh CRFの方がまともなロードバイクというべきなのだろう。
しかしフレームサイズの小さい420㎜には70㎜のステムが採用されていて、ハンドリングの点では短すぎる印象だ。90㎜位の方が自然なハンドリングになるし、衝撃吸収の点でも長い方が有利だ。ここは変えてみたい。
ハンドルバーの長さも影響があるが、420㎜の場合は380㎜という狭めの幅である。1号車のハンドルは両端で400㎜となっているが、正面から見て八の字形状で肩の幅は380㎜なので同様と考えてよい。
次へ行こう。3番目の違い。
コンポが2400Clarisやら2300やらクランクだけ10速用だったりした基本的にリア8速仕様の1号車から、フル105のリア11速仕様に変わった訳だが……
やはりというか速さ自体は劇的に変わったりはしない。
今まで練習していたコースのいくつかでタイムを計り直してみたが、乗り慣れていないにしても殆ど変わらなかった。
スプロケが11-28Tから11-30Tになったので激坂での向上を期待したのだが、実感を含めて速くなっていないorz
じゃあ、操作感が劇的に良くなって楽になったかというと、これも自分的にはあまり変わんないという感想。人によっては
「105すげースムーズ。特にFDの変速は軽くてビックリ」とか
「ガッチャンコンポには戻れない」
などというが、そんなに違うか?という感じ。
105もそんな言うほど軽くないし、相変わらずガッチャンである。これは自分のコンポが調整悪くておかしいのか?と思ったが、プロ解説者の栗村修がYouTubeで最近語っていたのでは105はデュラやアルテと比較するとガッチャンだというので、そんなものなのだろう。ターニーやアルタスと比べれば大違いなんだろうが。
以上、ちょっと近所を乗り回した程度ではこんな感じ。
これだけだと、全然満足してないようにしか見えないが、全体の質感とか雰囲気は1号車よりグレードの高さを感じるし、もっと安い値段でコンペティティブなコスパの良い機種があるのも事実だけれど、損な買い物だとは思っていない。
付き合いは始まったばかりだ。