以下長いので結論から書く。レーダーテールライトはシートステーに装着しても使える。
道路交通法が改正され本年4月1日より自転車に青切符制度が導入された。それに伴いネット上では喧々諤々の罵声が飛び交ったわけだが、どうも自転車というのは大方の自動車運転者からはお邪魔虫として超嫌われ者であるらしい(今更か
特に狭い道で自転車の後を抜けずにノロノロ付いて行くのは我慢ならんと、お怒りの諸兄が多く、気の小さいわたくしなどは、これ以前から働く大型車のお兄様方にはどうぞと適当なところで止まって道を譲ったりもしていたわけである。
とはいえロードバイクに乗っていて後方から迫る自動車に気付くのは容易なことではない。大半は後方からの音によって気付くのだが、それは常に後方に視線以外の感覚を向ける事によってなされるものであり、慣れていなければ非常に疲れるものである。また誤検知も多く、後方から音が響くので振り返って見たら迫るクルマはいなくて、単に自車の車輪の音が反響していただけという事もある。トンネル内ともなると反響が大きくて前後どちらから来るのか分からなくなってしまう。自転車にもミラーを着けろと主張をする人もいるが、ロードバイクに装着可能なミラーはあまり有用ではなく、自分も一応着けているが、死角は多いし前方から視線を大きく外さないと確認できず常にそれを見ることは却って危険ともいえる。
そこで後方確認用の安全デバイスとして登場したのが、自転車用のリアビューレーダー、ならびにそれと赤色灯を統合したレーダーテールライトである。後方にミリ波を照射し100m~200m程度の距離から追走するクルマやバイクの位置を探知、対応するサイクルコンピュータに警告音と共に距離や台数を表示するハイテクアイテムだ。GarminのVariaシリーズが代表的で高価だったが、近年では一万円台前半の製品も現れ入手しやすくなっている。
自分も興味を持ち、是非とも入手したいアイテムだったが、ある理由から長い間購入をためらっていた。
それはレーダーテールライトの装着位置に問題があったからだ。
全ての製品が、サドル下の中央にそれを装着するように説明されている。標準セットに含まれるブラケットはシートポストに固定する物がほとんどで、オプションであるブラケットもサドルレールに取り付ける物やエアロシートポスト対応した物など、どれも位置としては“サドル下の中央”なのである。
後方に向けてレーダー波を照射して探知するという仕組み上、当然と言えばそうである。リアキャリアやしっかりした泥除けがある場合はそれらにも装着は可能だろう。
ところが自分のロードバイクは、その位置には大きめのサドルバッグが装着されており、レーダーテールライトを取り付ける事が不可能である。
自分であれこれググってみたものの、見つかるのはサドル下の中央という正規の位置に装着しているレビューばかりで、大型のサドルバッグと共存する正解が見つからない。これでは有用と分かっていても購入できない。
困ったなぁと日々悶々としていたのだが、ある時Xでこの問題をつぶやいたところ、ブルべをしている海外の方から、自分はシートステーに取り付けて運用していると返信が付いた。シートステーとはフレームの後ろ三角の斜め部分である。自分のロードバイクはここにキャットアイのテールライト「OMNI3」を取り付けている。
その方の参考写真では左側のシートステーにキャットアイのブラケットと3Dプリンターで自作した変換アダプターを使いレーダーテールライトが取り付けられていた。自作のアダプターがいるのは、レーダーテールライトとブラケットの接続部が上にずれた位置にあるので、上下の位置を調整しないとシートステーに当たって装着できないからだ。必要ならアダプターを譲っても良いといわれたが、後でそれは必要ないことが判明した。
海外の方なので右側通行であり、シートステーの左側に装着していたが、左側通行の我国ではシートステーの右側に装着するべきだろう。自分のロードバイクのテールライトも右側に取り付けてある。そのまま今着いているキャットアイのブラケットに装着できれば最高なのだが……
レーダーテールライト本体とフレームに取り付けるためのブラケットの接続部は殆どの場合Garminのサイクルコンピュータと同様の90度捻って着脱するマウントになっている(メーカーによって多少の差異はある)。またGarminマウントをキャットアイのテールライトブラケット用マウントに変換するアダプターも市販されている。
子のアダプターを使えば、キャットアイOMNI3が付いていたブラケットに一応そのまま装着できるはずなのだ。一応というのは、装着時にテールライトの向きというか角度に問題が生じるからだ。
レーダーテールライトはレーダー波がきちんと後方に向かうように地面に対して90度の角度で起こして設置する必要がある。ところがシートステーに装着する場合はライトの下部がステーに当たってしまい、斜め上向きにしか装着できないのだ。レーダーテールライトの形状は縦長の小判状だが、マウントはどれも上部に偏った位置にある。それによってマウントから下に本体が突き出すので、ステーに当たってしまうのだ。

それゆえ、Xで情報を教えてくれた人は自作のアダプターで上下のマウント位置を調整していたのである。自分は別の方法でマウント位置を調整しようと考えた。

両面テープで貼り付けるGarminマウントをレーダーテールライトの下部に追加すればよいのではないか?と思って注文したのだが、その後もっとスマートな解決法に気が付いた(遅い!
それは単純にレーダーテールライトの天地をひっくり返して装着する方法だ。
だが、一つ疑問がある。上下を逆にしてもレーダーテールライトは正しく機能するのだろうか?
これについては嘘か本当か分からないが生成AIのGeminiが答えてくれた。上下逆でも機能するが、アンテナの角度が逆になるので若干の調整が必要だと。何と、正位置では地面へのレーダー反射を減らしより遠くにレーダー波を飛ばすために僅かに上向きの角度にアンテナが向いているというのだ。つまり上下逆転した場合は少し上向きに装着するべきだという。
この回答はむしろ自分にとっては都合が良い。なぜならば、キャットアイOMINI3のブラケットは若干上向きに取り付けていたからだ。
ここまで調べてようやく不安が解消し、ついにレーダーテールライト購入となった。機種は低価格かつ検知能力が優秀、ライトの視認性にも優れると、とにかく評判が良いiGPSPORTのSR miniである。
既に述べた通り、自分のロードバイクにはキャットアイのOMNI3が取り付けてあり、その替わりにレックマウントのアダプターを介してポン付けでSR miniが付いてしまった。角度はGeminiのアドバイスに従い若干の上向きである。
サイクルコンピュータはGarmin EDGE530だが、問題なく認識接続された(純正サイコンで使えるライトコントロールの一部機能は使えない)。
早速実走してみると、バーエンドの小さいミラーには全く映らないほどの遠距離から反応しピピッと鳴ってサイコン画面の右端にオレンジ色で追走車がある事を表示する。抜き去られると緑の表示になって消える。追走車が複数あれば画面にはちゃんと台数分の表示が表れる。検知距離は十分に長いというか、むしろ長すぎる位で、なかなか追いついてこないなぁと思ったり、身構えていたら途中で右左折して消えてしまう事も少なくない。
また、左側はホイールに遮られて死角があるはずだが、元々左端を走っているので今のところは感じたことはない。曲がりくねった山道では影響があるかもしれないが……
テールライトとしての性能も超長時間稼働のOMNI3を使っていたので気になるところだったが、一応合格点だ。購入前はスペック表の最長使用時間(レーダーON時)がコメットフラッシュ設定で11時間と、えっ12時間も持たないのか短っ!だったが、カスタム設定で照度を8%まで落とし常時点灯にすると推定18時間の稼働時間になった。照度8%だとほとんど見えないのではないか?と思われるが、LED1灯ではなくリング状に配置された多灯タイプの為視認性が良く、周囲が十分暗ければ問題ないように思われる。
欲をいえば24時間以上持って欲しいが、ブルべライダーでもなければ許せる程度だろう。