スネップ仙人が毒吐くよ

60代独身じじぃの独白記


両面SPDペダルPD-M520を片面SPDのPD-A520に変更、ロングライドが快適

一ヶ月前の話になるが、ロードバイクのビンディングペダルを変更した。

これまでは、両面SPDペダルのPD-M520を使用していたが、片面SPDペダルのPD-A520に取り換えた。

 

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シマノ(SHIMANO) 片面SPDペダル PD-A520 シルバー EPDA520

シマノ(SHIMANO) 片面SPDペダル PD-A520 シルバー EPDA520

 

何故変えたかというと、ロングライドで足裏の母指球の辺りが痛くなるという不具合があったからだ。

 

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こちらの記事で、クリート位置を踵側にずらす事で一応の解決を図ったが、症状は軽くなったものの、実は完全ではなく、ライド後に靴を脱いでフローリングの上を歩くと母指球の辺りに鈍い痛みを感じるのが常だった。

当初はクリート位置を3mm踵側にずらしたが、現在では5mm踵側にずらしている。

クリート位置の調整で改善する事は確かだが、根本的解決にはなっていないという訳だ。

そこで、ペダルを替えてみる事にしたのだ。

 

話が前後するが、最初この両面SPDペダルPD-M520を選んだのは、クリートの脱着がペダルの両面で行えるので簡単そうに思えたのと、周囲の枠を省いて両面機構で重くなりそうなところを軽量化しているのが気に入ったからである。

周囲に枠がないとペダルを踏む面積が小さくなり十分なパワー伝達ができなくなるとか、クリートが小さいSPDペダルよりクリートが大きいSPD-SLペダルの方がパワー伝達に有利、という話を訊いてはいたが、自分は信じていなかった。

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何故なら、靴底とペダルの接点は小さくとも、上の写真のようにペダル軸の真上に靴底は密着しており、軸上に力がかかるのが肝心で、その前後に枠があって踏む面積が増えたとしても、それはシーソーであって結局力は逃げてしまうだけだろうと思われたからだ。

そして軸上に母指球がくれば、その一点から力を加える事ができ効率的だと考えていた。

確かにパワー伝達の面を考えれば、それは合理的で、自分が参考にしたやまめ乗りの提唱者や、その他大勢のクリートセッティングの解説者は、クリートの真上に母指球が来るべしと説く。

 

しかし、先にもいったようにそのセッティングが必ずしも正しくないと判明してしまった。力がその部分に集中するという事は裏を返せば反力も強くなり、肉体的負担を強いるという事である。

 

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枠がないと力が分散せずに足裏が痛くなるというのも、嘘だと思う。

ロードバイクのビンディング使用1ヶ月の感想「シマノSPD」 - スネップ仙人が毒吐くよ

 

つまり、PD-M520を購入直後の感想では、枠は不要といっているが、それも今や怪しい。

だから、周囲に枠の付いたSPDペダルであるPD-A520を試してみる事にしたのだ。

 

そんなわけで、約一ヶ月にわたって600キロあまりを走ってみた結果をいうと、素晴らしいとしかいえない。

この間、二度の100キロ以上ライドを経験したが、母指球の痛みから完全に開放された。

 

その他、プラセボ的感想だが、片面SPDとなって軽量化されたため、ペダルをいくらか軽く回せる気がする。

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PD-M520が374.3g

PD-A520が315.4g

で約59gの軽量化である。回転部の軽量化なので効果は大きい。

なお、両面SPDペダルでも当然枠付きのモデルがあるが、重量が嵩む事を嫌って片面SPDの軽量モデルであるPD-A520を選んだのである。

 

見た目も、ロードバイクにはPD-A520の方がエアロチックな雰囲気でカッコいい。元々PD-M520はMTB向けの商品でそれ故M520というのだろう。

 

片面SPDとなってしまったので、心配なのは着脱の容易さだが、それほど難しいものではなかった。

ペダルが裏返ってしまうとクリートがハマらなくなるわけだが、重量配分で脱着機構があるペダルの後ろ側が重くなるため、常に後ろ側が下がる形になる。

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爪先側が上を向いているので、ペダルの上を爪先で蹴るような感じで押し下げ、踵を踏み込むと固めの感触でガチャリとハマる。

ただし、新品に近い状態だと、粘度が高い事で評判の悪いシマノプレミアムグリスのおかげでベアリング回転が固く、重量配分に反してペダルが裏返ってしまう事が多い。

そういう場合は、何度か爪先でペダルを蹴ってリトライを繰り返す事になる。この段階で嫌気がさして、両面ペダルに乗り換える人もいる様だが、しばらく乗り続けると回転が軽くなるので我慢が肝心である。

 

なお、自分が購入したのは中古ペダルである。PD-M520は新品を購入したが、何度か立ちゴケや落車して、側面があっという間に傷だらけになってしまった。転ばないまでも、何処かに立て掛けるだけでも傷が入ってしまう。今度も新品を買ったところで、すぐに傷が入ってしまう事は確実なので、中古で十分と判断した。

また、新品だと上でも云ったようにグリスが固すぎて回転が悪い。自分のも中古だが、3ヶ月程度しか使っていないという事で当初回りが悪かった。いつでも後ろ側が下がってスムーズにはめられるようになったのは、つい最近の事である。

専用の工具と分解調整の技術があれば、ベアリングをばらして、グリスを回りが良くて耐候性もあるAZのウレアグリス等に交換すれば良いが、初心者だと難しかろう。

 

シマノ PDR600 TL-PD40 ペダル用ロックブッシュ戻し工具 Y42A09000
 

 

てな感じで、PD-M520はダメ、PD-A520の方がお勧め的な結論になってしまったが、初心者が最初に選ぶ選択肢としてはPD-M520も悪くない選択だろう。

PD-A520は最初のうちはベアリングの回転が悪くて我慢といわれても、初心者にそれを強いるのはムリゲーというものだろうし、こちらの方は幾分バネが固く、ハメるのにも外すのにも、結構力が必要だ(もちろん最弱設定である)。もしかしたら、初心者を脱した中級者をターゲットにしているのかもしれないし、元々片面が当たり前のSPD-SL使用者が何かの理由でSPDを使いたいときに選ぶべきペダルという設定なのかもしれない。