スネップ仙人が毒吐くよ

60代独身じじぃの独白記


自分が車へのエアブラシペインティングを仕事にしない訳

先週の日曜日に上げたエントリは反響があって、ブコメでいろんな意見を頂いた。

それ自体はとてもありがたい事で感謝してます。

 

snep1000.hatenablog.com

 

しかしながら、それらのご意見を実現するのは簡単な事ではない。

 

昔描いた絵を発掘した - スネップ仙人が毒吐くよ

車のペインティングで食っていけそう

2016/02/07 16:46

これは過去にも何度もいわれた代表的なご意見だが、技術的な問題が多々あり、一般の皆様が考えるほど簡単ではない。

 

一番目の問題は、耐久性。

デザインの仕事、あるいはアート作品として納品する場合は、作品を丁寧に扱ってもらえるから問題ないが、車はそうではない。

ペイントされた車を博物館や床の間に飾るわけはなく、実用品としてクライアントは利用するわけである。

太陽の日に当るは、雨に濡れるは、手で触れて擦ったりする事は避けられない。

そのような環境でも、剥げたり退色したりしない、耐久性がないと、お金をもらって仕事にする事はできない。

 

二番目の問題は、作業スペース。

車を塗装するには、ガレージを借りる必要がある。

また、 一番目の問題と関連があるが、耐久性のある作品とするには、有機溶剤(いわゆるシンナー)等を含む自動車用塗料を使用しなくてはいけないので、排気しても近隣に迷惑を掛けない場所でなくてはならない。

 

三番目の問題は、クレーム処理。

まっさらな紙に描くのと違って、描く対象物は既にお客様が大事に使用しておられるお車である。

失敗して、価値を失う傷物には絶対にしてはいけない。万が一、そのような事が起きてしまったとしても、何らかの形で弁償しなくてはいけない。

また、デザイナーなどのプロのクライアントと仕事する場合には発生しないような問題も、一般のお客様を相手に商売すると、認識の違いからトラブルとなりやすい。

 

簡単に考えても、以上3つの問題がある。

それらの問題をクリアする為の技術やノウ・ハウが自分にはない。細かく考えれば、こうした課題は無限にあるといってもいい。

 

これらの問題をクリアできるのは、元々車の修理塗装を手がけている、板金塗装屋さんである。

それらを本業でやっている人が、絵が好きでエアブラシで描いてみたら結構良いものが描ける。それなら、本業を生かして車にも描いちゃおう、って事なら可能だろう。

自分は単なる絵描きでしかなく、車を扱うための技術はまるで持っていない。

気まぐれでやれるほど商売は甘くないわけです。

 

二番目の問題は、車でなく、バイクのタンクだけとか、ヘルメットのような、小物に限定すれば、クリア可能である。

だが、それでも残りの課題をクリアするのは難しい。

ましてや、いまは塗料などの資材を買うお金もないわけで、これからやるのは不可能。

 

と、車のペイントだけを挙げて、出来ない理由を書いたが、他の皆様の提案も、既に検討したことである。プロレベルで判断すれば全部出来ないというのが、答えだ。

 

若くて情熱があれば、もしかすれば出来たこともあるかもしれない。

 

結局それもないという話は先日した通りである。

 

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