スネップ仙人が毒吐くよ

60代独身じじぃの独白記


送料込みワンコイン以下の激安サイコンSD-548B取り付け

ワンコイン500円以下の激安サイコン(サイクルコンピュータ)を例のロードバイクに取り付けた。

 

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サイクルコンピュータといっても、表示できるのは時間と距離とスピードだけで、実質スピードメーターである。

最低限の機能だが、あるのとないのとは大違いである。スピードを知ることは自分の脚力の目安になる。走行中に時間を見たり、目的地までの距離も知ることができるので、安物でも是非とも付けたかった装備である。

 

 

ただ、激安なのは良いが、発送が大陸中国からで時間が掛かるのが玉の傷である。

予定では3/1日到着のはずが、実際は3/7日に来た。注文から18日掛かった。

同じ商品がAmazonマーケットプレイスで複数の販売元で売られており、最安値は送料込み200円以下である。しかし、店の評判を比較したところ、少し高いがやや信頼性の高そうな販売元を選んだ。人によっては1ヶ月以上掛かったケースもあるので、18日ならまだマシかもしれない。

早く欲しい人は、Amazonプライムや楽天等で日本国内から発送する業者で買えば良いが、値段は7~8百円とかなり高くなってしまう。

 

 

大分待たされたので、早速取り付けようとしたのだが……

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ハンドルに取り付けるブラケットが、補助ブレーキレバーとステムの間に空いているスペースより幅が広くて、そのままでは付かない。

数百円の安物なので惜しげもなく削って、強引に取り付けた。

 

ミスターコントロール コンピューター/ライトマウント  ADP-3RC

ミスターコントロール コンピューター/ライトマウント ADP-3RC

 

こういう、サイコンを取り付けるためのマウントバーも売られているが、余計なものを買えるような余裕は自分にはない。

 

最低価格激安のサイコンなので、スピードセンサーは当然有線式で 配線が必要である。

ハンドルは左右に回転するので、配線をフレームに固定すると切れないように余裕を持たせてブラブラ伸ばさないとダメである。その為、フレームでなくブレーキワイヤーに沿わせて配線するのが賢明である。

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ブレーキ付近からフロントフォークに配線を移して、フォークの中ほどから先端に近い位置にスピードセンサーを設置する。

スピードセンサーに反応する磁石をスポークに付けるが、外周に近いと磁石の重さが車輪の回転バランスに影響すると思われるので、先端に近い方が良いのである。

※追記

自転車警察なのでバランスを気にする割にはマグネットがバルブと対象になっていないのが気になる - princo_matsuriのコメント / はてなブックマーク

そこは気になったんですが、バルブの反対側はリムの継ぎ目が来るようになっているのとバルブを通す穴が開いているため、元々バランスが取れている筈で、わざと違う位置にしました。どこが正解かは良く分かりません。アンバランスになるのは間違いないのでなるべく内側に寄せたかったのです。本当はバルブの反対側に付けて、バルブキャップを重い物に替えるのが正解かもしれません。

 

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磁石とセンサーの間隔は僅か2㎜±1㎜で取りつけよとの指定である。有名メーカーのCAT EYEの場合は5㎜で良いらしいので、こういうところはシビアである。磁力が安物なので弱いのだろうか?

 

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ロードバイク全体に対する見栄えはこんな感じだ。車輪の回転バランス的にはセンサーの位置をもっと先端にした方が良いが、フォークに沿わす配線もその分長くなって、結束バンドを増やさないとブラブラしてしまう。

ワイヤレスならそうした制限から逃れられるが、電波が混信したり、反応が悪かったり、電池が余計に必要という欠点もある。

固定用の結束バンドは黒いのが6本付いていたが、フォークの配線固定用に手持ちのピンク色のバンド2本を使用した。

 

f:id:mfigure:20180311152558j:plain近所の河川敷で軽く試走して、マキシムスピード31.6㎞/hを記録した(遅いorz

操作ボタンは3つあるように見えるが、真ん中の赤いぽっちはフェイクでボタンではない。黒いボタン2つで全ての機能を操作する。

右側でモードを変えて、左側でリセットするのが基本の操作である。

走りだすと上部の大きい数字でリアルタイムのスピードが表示され、下の小さい数字はモードによって、

  1. 時計
  2. 総走行距離
  3. トリップメーター
  4. 最高速度
  5. 平均速度
  6. 経過時間

が表示される仕組みである。

その他すべてのモードを数秒間毎に切り替えて表示するスキャンモードがある。

また、停止して一定時間経過すると時計だけの表示のスリープモードとなる。

走りだすと即座に反応してスリープは解除される。

 

スピードの正確さは、自分では比べる物がなくて知りえないが、商品レビューで原付バイクに装着して比較している人がいて、おおむね正確であるとの事だ。

 

耐久性については現時点では何ともいえない。

商品レビューで、防水を謳っているにかかわらず、雨に濡れて壊れたと苦情をいう人が見られるが、防水といっても日常生活用防水か、それに毛が生えた程度のレベルだろう。この価格では、泳いでも平気という防水時計のレベルのはずもなく、雨が降り出したら取り外してポケットかカバンに入れるのが賢明である。

また、バックライトは付いていないので夜は見えない。

 

ツーキニストで雨だろうが夜だろうが使えないと困るという人が使う商品ではない。

 

自分はそうではないので、取りあえずはこれで十分だ。

激安2千円以下の自転車用ヘルメット購入、有名ブランドとの違いは?

さて、最近手に入れた中古ロードバイク、そろそろ外に出て試乗したいところ。

 

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ロードバイクを乗るにあたり必要不可欠ともいえるのがヘルメットである。ロードバイクに限らず、本当のところはママチャリでも被った方が良いが、あまり見たことはない。しかし、ロードバイクでは装着率100%といっていいだろう。

 

てなわけで、当方も自転車用ヘルメットを購入した。

最初は実店舗でOGKカブトか同等品で7千円前後の物を試着して購入するつもりだったのだが、緊急出費で予算が無くなった為、ネットで2千円前後の激安品を探すことにした。

価格の縛りがきついので散々悩んだあげく、以下の品を購入した。

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価格1,890円と、2千円以下の激安品であるが、旧モデルの在庫処分セールで最大70%OFFという事なので、定価であればそこそこの品であると判断、購入に踏み切った。

最大70%OFFなので、50%か30%という事も考えられるが(不当価格表示?)、70%であれば元は6,300円なので、それならばカブトの低価格品とあまり違いがないという判断である。

OGK KABUTO(オージーケーカブト) ヘルメット FIGO G-1マットブラック M/L (頭囲 57cm~60cm未満)
 

 

実際入手してみると、2千円以下ではあるが、なかなかしっかりしたヘルメットで安心した。

販売サイトでも強くアピールしているが、ロードバイク先進国ヨーロッパの安全基準をクリアしていることを示す「CE」シールが貼られており、安全面の不安を感じさせない。

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ただし、日本国内の自転車レース、イベントに参加する際に不可欠の日本自転車競技連盟(JCF)公認シールは貼られていない。

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しかしながら、同じ店で全く同じ仕様と思われるヘルメットが、JCF公認品として400円程高い値段で売られている。レビューを見ると、それはシールが添付されているだけで、自分で帽体に貼り付けるとの事。公認の為に品質検査を厳しくしていて、B級品が非公認タイプとして売られている可能性もあるが、JCF公認に準拠するだけのポテンシャルがあるヘルメットともいえるだろう。

まあ、自分は競技に出るつもりは全くないので、僅かな差といえども安い方を選択したのである。

 

上のJCFシールの写真だが、ネットのどこかで拾った物ではなく、自分で撮影した写真だ。実はうちに自分の持ち物ではないが、JCF公認の有名ブランドヘルメットが有って、そこから写真を拝借したのである。

 

f:id:mfigure:20180220171135j:plainそのヘルメットと比較写真を撮ってみた。

手前右が自分の激安ヘルメット、奥側左がイタリア有名ブランドKASK(カスク)のヘルメットだ。

大きさは自分のはLだが、KASKはMサイズで小さい。

 

このKASKはAmazonの現在価格で1万7千円以上、自分の激安品とは 1万5千円以上も差がある高級ヘルメットである。

元エンジン付きバイク乗りの自分はOGKやBELLは良く知っていたが、2004年創業という事で知らなかった名前である。しかしながら自転車乗りには有名らしく、値段が高い事でも知られる高級ブランドだ。

 

とはいえ、斜め正面からの写真では、そう大きな違いは感じられない。KASKの4文字にひれ伏す人は居るかもしれないがw

 

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斜め後ろからの写真。自分の激安ヘルメットはカラーリングが黒でよく見えないが、一応後ろ側も硬質プラスチックの外殻で覆われていて、ぱっと見KASKのヘルメットとの形状的違いはあまり感じられない。

実は激安ヘルメットで、品質の違いが大きいのが後ろ側である。

安物では、この部分が硬質の外殻で覆われていなくて、内装材の発泡スチロールだけが露出している場合が多いのである。

 

これなどが典型的な例で、前から見ると丈夫そうなヘルメットに見えるが、後頭部は発泡スチロールだけなのだ。

これは製法が違っていて、安物は発泡スチロールの上に接着剤で硬質プラの外殻を貼り付けるが、複雑な形状だと外殻がハマらないので、後頭部は外殻無しなのである。

まともな高級品は、貼り付けではなく外殻の硬質プラの中に発泡剤を充填して一体成型とするので、後頭部も外殻で覆われているのである。

安全性という点では、自転車用ヘルメットは外殻の強度はあまり高くなく、衝撃の殆どは発泡スチロールがつぶれて変形することで吸収される為、大きく違う事はないように思われる。しかし、それしかないというのは見た目的に気分の良いものではない。

 

さて、外側の良く見える部分では、あまり違いが感じられず、これはなかなか良い買い物だったと思いたいのであるが、価格差が1万5千円もあって違わないわけはなく……

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ヘルメットをひっくり返すと、その差は歴然だった。

帽体の縁の部分が大違いである。

 KASKの方は縁も硬質プラスチックで覆われているが、自分の激安ヘルメットは発泡スチロールが露出している。

また、内装にパッドが貼られているが、KASKは全面メッシュ生地で覆われているのに対し、激安品は一部の狭い部分にパッドがあるだけだ。

あご紐もKASKは一部に皮素材が使われスタイリッシュだが、激安品はただのナイロンベルトである。

 

という具合で、見る人が見れば違いはあるのであるが、自分にはこれで十分である。

大体KASKがいくら高級だとしても……

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所詮は自転車用ヘルメット、エンジン付きバイクのフルフェイスヘルメットと比較したらおもちゃのような物である。安全性を追求したら大きく重くならざるを得ず、あくまで妥協の産物、限定的な安全性と考えるべきだ。

だから、ヘルメットの予算をケチるなんて、とんでもないと思われるかもしれないが、CEマークが付いているとか最低限の基準をクリアしているのなら、自分は全然激安品でも構わないと思う。

それに加え、ヘルメットには約3年という寿命がある。時間が経つと発泡スチロールが劣化して潰れたり崩れてしまい、いざというとき衝撃を吸収しなくなってしまうからだ。

値段の高い高級ヘルメットを買っても、一生モノとして使う事は出来ないのだ。どんなヘルメットも最大3年で買い替えなくてはならない。高級品を買い替えないで使い続けるより、安物を定期的に買い換えた方が安全なのだ。

 

最後に、ネットで買ったので心配だった装着感。

人によって違うと思うが、日本人の頭に合わせた幅広設計という事で、バッチリフィットした。アジャスターの作りが安っぽいというレビューもあったが、その部分も自分は問題には感じなかった。

自分の頭のサイズは60㎝でLサイズを選んだが、少し余裕があり62㎝でもいけそうな感じ。かといってゆるゆるでもなく、アジャスターとあご紐でしっかり固定できる。

ただ、自分はSHOEIのバイクヘルメットは合うがAraiは合わない典型的幅広日本人頭だからフィットしたが、Araiの方が合う欧米人頭の人は幅が広すぎるかもしれない。

そういう人はKASKのような西欧ブランドヘルメットでないと合わないかも。

 

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装着写真。汚い顔のオッサンだが、キノコ感は少ないと思う。

最初、ロードバイクの色に合わせて赤黒グラフィックにしようと思ったが、結局オッサンの白髪交じりの頭にはグレーが合っているようだ。

 

以上ヘルメットを購入して、ようやく5㎞程離れた公園まで試乗ができた。

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向かい風が強いとか、ギアの調整が悪くてチェーンが外れたり歯飛びしたりとか、道ががたがたで砂が浮いてるとか、色々最低だったが。

しかし、サドルがハンドルより低くてロードバイクらしくないorz

 

ロードバイクにチェーンガード(ギヤリングカバー)を取り付けた

最近入手した中古ロードバイク

 

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服にかける余裕もないので、当分自転車専用のレーパンなどは履かず、普段着のチノパンやGパンで乗るつもり。※ヘルメットは買った

 

通常ロードバイクはママチャリとは違ってチェーンは剥き出しなので、パンツの裾が巻き込まれたり汚れたりする恐れがある。

よくある対策としてはマジックバンドなどで裾を広がらないように留めたりするが、毎度やるのは面倒くさい。

そこでクランク周りに取り付ける円形のチェーンガードを取り付けることにした。

この手の品はギヤリングカバーとかチェーンホイールカバー、あるいはバッシュガードなどと呼ばれるようだ。

購入したのは以下の商品だ。

ギヤリングカバー HC-354 5ピン PCD110mm 50~48T 用 330 (Amazon)

 

軽量で安価という事でこれを選んだのであるが……

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クランクを避ける窪みの位置を合わせてギアに仮に被せてみたのだが、カバーのステーとギアの取り付けボルトの位置が合わない。

自分のロードバイクのクランクは一般的な5ステーの物と違い、ステーの位置が36度ずれていて、クランクの裏側に一つのステーが隠れる形となっているのだ。

 

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クランクの裏側で、チェーン脱落防止用(?)のピンが突き出していて、カバーはこれを避けるように切り欠きが設けられているのである。

通常はクランクの左右にステーを固定するボルトが来るのであるが、自分のロードバイクはボルトの位置が36度ずれてクランクの真裏に来ているのだ。

そのため、このままではカバーを取り付けることができない。

 

実は購入前から、こうなることは分かっていた。

しかしながら、自分のロードバイクのクランクに合うタイプのチェーンガードはどこにも無く、仕方なしに本品を購入したのである。

 

加工すれば何とかなりそうな気がしたからだ。

Amazonレビューにも、合わないが加工して付けた人がいた。

また、失敗しても1000円程度なら諦めがつくというのもある。

 

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というわけで、ピンを避ける切欠けから36度ずらした位置に穴を開けた。

対角線上の位置に開けても良いのだが、クランクのすぐ隣の方が目立たないような気がしたので。

 

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また、カバーのステーがクランクの裏側に当たって入らないので、ステーの根元の出っ張りをヤスリで削った。

切欠け部も、何かが引っ掛かって巻き込む恐れを感じたので、角を丸く削った。

 

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以上、ポン付けとはいかなかったが、何とかチェーンガードの取り付けに成功した。

本来であればクランクの陰になって見えない切欠けと窪みが見えてしまっているが、遠目には目立つ物でもないだろう。

Amazonレビューで加工して付けた人は、アクリル板で切欠け部を塞いで上からカーボンシールを貼って誤魔化したというが、そこまでの必要もないと感じる。

チェーンガードを取り付けていること自体、ローディー的にはダサいことだから、恰好より実用である。

 

近所の町内の道を軽く一周、普段着のチノパンを履いて試走してみたが、目論見通り裾を汚したり巻き込まない事が確認できた。

 

もっと長い距離を走ってみたいところだが、あいにく福井市内は道路の端に残雪がまだ大量に残っており、場所によっては車線幅が不足して、すれ違い徐行で渋滞しているところもある。細いタイヤで歩道の段差を乗り越えながら走るのは、ロードバイク的でなく、車道も危険な状況である為、しばらくお預けである。

 

また、スピードを確認するために大陸発送の激安サイコンを買ったのだが、まだ到着していない。それを取り付けた頃に走れればそれで良い。

 

テクトロやプロマックスだからこそブレーキのトーイン調整は不可欠

 先日ホイールの振れ取りをした中古ロードバイク。

 

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ホイールがブレーキシューに部分的に接触してしまうので振れ取りをしたのだが、次に調整を行うのは当然ブレーキである。

 

当ロードバイクは安い入門用で、使われているブレーキのグレードは低い。高級車ではシマノの105と呼ばれるシリーズ以上の物が付いているが、当然そんな良いパーツは付いていない。

カタログに記載がないのでノーブランドだと思っていたが、前年モデルの兄弟車に記載があって、EVG R462 ALLOY SILという部品である。ネット検索でプロマックス R462というブレーキのOEMバージョンと判明した。

プロマックスという名はそれまで知らなかったのだが、GIANTなどでコストダウンのために採用されて効かないという悪評があるテクトロ同様、入門車に多く採用されているブランドらしい。やはりテクトロ並みに効かないという評判である。

 

テクトロやプロマックスでは命が危ない、さっさと105に交換するべきだ

 

などと散々な評価である。

というわけで、自分も当初はヤフオクで105かアルテグラの安い中古をゲットして、早いうちに交換しようと考えていたのだが、調べていくうちにそう簡単な物でもないことが判明した。

というのは現在装着されているブレーキレバーと互換性がないのである。ST-2300というレバーがついているのだが、何やらブレーキワイヤーの引っ張る量が世代によって違うらしく最新だった*1105ブレーキBR-5800や一世代前のBR-5700では互換性がないというのだ。ST-2300と対応するのは二世代前のBR-5600以前になるという。

 

シマノ ブレーキ 105 BR-5800 前後セット ブラック

シマノ ブレーキ 105 BR-5800 前後セット ブラック

 

 

BR-5600でもテクトロやプロマックスより遥かにマシなのは間違いないが、レバーのST-2300も傷んでいるし操作方式が古いのでクラリスST-2400という新型に変更したい。その為、せっかく交換しても短期間で無駄になってしまう。

 

SHIMANO(シマノ) STIレバー Claris ST-2400 左右セット 2X8S ST-2400

SHIMANO(シマノ) STIレバー Claris ST-2400 左右セット 2X8S ST-2400

 

 

ST-2400にレバーを交換すれば、評判の良いBR-5800が使えるが、このレバーなかなか値段が高い。新品で1万円以上するし、中古もあまり出回っていないようだ。

そのため、すぐに交換とはいかないのである*2

先立つもの次第だが、安くても古い中古品を買ってしまうと、こういう事が起こりがちだ。

 

そんな事情なので、とりあえずは効かないといわれるプロマックスと付き合っていかなくてはいけない。

しかしながら、ネットで散々の評価のテクトロやプロマックスであるが、50代のオッサンである自分の目には、見た目はなかなか立派なブレーキの用に見える。自分らが学生時代の30年40年前のスポーツ自転車のブレーキなんて、もっとペラペラひょろひょろのアームだった。有名なロードマンのブレーキも酷かった。

追憶のカタログ展Part75:1981ブリヂストンロードマン

かといって、昔のロードがスピード出ないなんてことはなく、下りで目いっぱい漕げば60km/h位は出てしまう。

効かないというテクトロやプロマックスのアームの太さを見ていると、時代が違うとはいえ遥かにマシに見えるのである。 

 

だから、105のBR-5800やアルテグラのBR-6800は構造がそれまでのブレーキと変わっっていて画期的に良く効くらしいし、シマノのティアグラなど他のロード用も他の無名メーカーに比べれば効くというが、あくまで比較しての話で、乗り手の使い方次第ではないか?とも思うのである。

 

さて、テクトロあるいはプロマックスは効かないというが、どのあたりがシマノに劣っているのだろうか?

  • 一つはブレーキシューのゴムが効かない。
  • 二つはブレーキ本体の剛性感がない。

この二つに大別されるようだ。

ブレーキシューはメーカーが違ってもある程度の互換性があり、既にシマノ・アルテグラのシューを入手しているので、今のブレーキの感触をある程度確かめた後に交換してみたい。

 

問題はブレーキ本体の剛性感である。テクトロやプロマックスでよく訊くのが「ふにゃる」という表現である。

ブレーキレバーを思いっきり引いても、ガツンと力が伝わっている気がしない。どこかで力が抜けているような気がする。そういう感触の事である。

さっき、昔のブレーキに比べればアームが太くて立派とかいったが、どうもテクトロやプロマックスは、同じような太さに見えるシマノに比べて材質が悪いのか、それとも軸の精度が悪いのか、両方なのか分からないが、剛性感がないとの話である。

 

また昔話をするが、ナショナルにバイタルブレーキというのがかつてあった。それはリムに縦溝が無数に掘ってあって、シューの摩擦を増やす工夫である。ところが、それでフルブレーキをしてもブレーキ本体のアームが「ブブブブブ・・・」と前後に激しく振動するばかりで結局効かないという事があった。アーム自体の強度が十分でなく力を受け止められないからである。

 

結局、シューだけをアルテグラにしても同様の結果に終わる可能性があるわけだ。

 

根本解決には剛性の高いブレーキ本体に替えるしかないのだが、ふにゃるブレーキでも何とかしたいという苦肉の策がある。

 

前置きがすっかり長くなったが、それがトーイン調整なのである。

 

トーとはつま先である。それをインする、内股にするという意味である。

ブレーキシューは、上から見るとホイールのリムに対して平行に位置するが、わざと前方を狭く後方を広めに向けて調整するのである。

平行が┃┃なら

トーインはという具合だ

 

どうしてこのような調整をするのかというと、ブレーキを掛けるとブレーキシューは前方に向かって回転しようとするリムに引かれて前にずれようとする。平行調整だと、位置のずれに合わせてシューは逆ハの字に前方が開いてしまう。そうなるとシューの接地面は後方の一部だけになってしまい効きが悪くなってしまう。

そこで、あらかじめシューの前方が開いてしまわないように、ハの字の調整にするのである。ブレーキを掛けると狭かった前方のシューは開いてきて、結果平行になってリムに当たり制動力が強まるのである。

 

このような現象が起こるのはシューを支えるブレーキのアームに十分な剛性がないからで、もともとしっかりした剛性のあるシマノの高級ブレーキではあまり意味がない。

そういうブレーキを使っている人はトーイン調整はしない、あるいはブレーキが鳴くのでやってみたという人が多い。

 

だが、剛性のないテクトロやプロマックスでは事情が違う。ふにゃる剛性のないブレーキだから、アームの変形でシューが引っ張られて開いてしまうのだ。だからこそ、トーイン調整は大いに意味がある。

 

 

それで実際にトーイン調整をやってみようと、ブレーキシューを先ず外してみたのだが……

 

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これは酷いw

室内でサドルにまたがってブラケットポジションでブレーキレバーを握り、足で床を押しても前方に動いてしまうので、効かないブレーキだなと思っていたが、これでは確かに効かないはずである。

交換が望ましいかもしれないが、とりあえずヤスリで修正する。

 

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アルミの破片が刺さっていた穴が残っているが、これを消すまでヤスると溝が全部なくなってしまいそうなので、この辺で妥協。様子をみてダメならアルテグラのシューに交換である。

 

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トーイン調整は、まずシューを正規の位置に戻してネジを軽く締め、シューの後方4分の1くらいの位置に適当な厚みの板を挟んでブレーキレバーを握って固定してから、一旦シューの固定ネジを緩め再びしっかり締め込む事で行う。

シューの固定ネジのワッシャーがおわん型の特殊な形状で、アームに対して角度が変わるように出来ているのである。

 

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トーイン調整に使う板の厚みだが、シマノのサービスマニュアルでは0.5㎜と書かれている。しかし、これはシマノではないので、やや大きめの0.7㎜とした。

物は1㎜の厚さとして売られていたゴム板だが、ノギスで測ると0.7mmであった。ゴムなので潰れて薄くなったのかもしれないが、これをゲージとして使用した。

 

まだ試走はしていないが、この作業を前後とも行って、先に室内でサドルに座って足で押したら動いてしまった車輪が、結果がっちり動かなくなった。

 

確かに理想をいえば、105以上のブレーキに替えるべきなのだろうが、低グレードのブレーキでも出来ることは、やっておいた方が良いというものである。

 

*1:良くは知らないが最新はR何たらというシリーズがあるらしい

*2:互換性のないST-2300にBR-5800を付ける人もいないわけではないが、自己責任である

中古ロードバイクのホイールの振れ取りに挑戦

先日入手した中古ロードバイクだが、格安中古だけあって色々手前で整備が必要である。

 

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整備が必要な個所で最も気になる点は、後輪のブレである。

車輪が左右に振れて、ブレーキシューに部分的に当たってしまうため、スムーズに回転せず、当たったところでペダルが重くなったり回せなくなるのである。

 

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ブレーキシューの間隔を思いっきり広げれば当たらず回転するが、それでは肝心のブレーキが利かない。当たるか当たらないかギリギリのところで調整したとしてもブレーキの利き方にムラがあるわけで危険だ。

走行抵抗や安定性にも当然よろしくないだろう。

これは大問題である。

 

安全にかかわる問題なので、最初はプロに任せようかとも思ったが、ネットで色々調べてみると自分でも出来そうな気がしたので、とりあえずやってみることにした。

ダメなら、その時はプロに任せようという魂胆である。

 

ネットで最も参考になったのは以下のサイト

自転車ホイールの振れ取り方法!超簡単自作の裏ワザも紹介! | 彩 on your world

 

実はホイールの振れ取りをやったのは今回が初めてではない。

以前、サビサビのボロママチャリの後輪タイヤを交換したことがあって、その時に簡易的に振れ取りをやったことがある。

だが、ママチャリの後輪のブレーキはホイールのリムを挟んで止めるロードバイクに使われている形式ではなく、中心軸に付いたドラムを締め付けて止める形式の為、多少の振れが有ってもブレーキの利きには影響しない。

だから、やり方の基本は知っていたがアバウトな作業だった。

また専用の道具もなかったので、プライヤー(ペンチのような物)で代用していた。

 

今回はさすがに、中古とはいえボロボロでもサビサビでもないので、ペンチではなく専用のニップル回しを購入した。

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上のドーナッツ状の金具を、ホイールのニップルという部品に当てて回すことで、針金状のスポークという部品の張り具合が調整され、ホイールの左右(あるいは上下)の振れを取るのである。

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スポークはホイールの中心にあるハブという糸巻き状の部品の左右から交互にリムの中央にニップルを介して接続されている。

左右から中央に交互に伸びているので、正面から見れば極端に尖った二等辺三角形となっている訳だ。

だから、左側の辺であるスポークが短くなれば頂点は左に寄るし、逆に右側の辺であるスポークを短くすれば頂点は右に寄る。

ホイールの左右の振れはこうして発生するメカニズムである。

 

スポークと、それを接続しているニップルには、それぞれネジが切ってあり、ニップルを回転させることで長さを微妙に調整する事が出来るのである。

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つまり、ある場所でホイールのリムが左に寄っていれば左側のスポークを緩めるか、右側のスポークを締めれば、位置が矯正されるという訳だ。

しかし、基本的にはスポークは自然に緩む傾向であるため、ニップルは締める方向に回して調整するのがセオリーらしい。

 

というのが、ホイールの振れ取りの原理であるが、調整以前にどの場所でどれくらいホイールが振れているのか見極める事がまず肝心である。

 

上の参考サイトでは、ナイロン結束バンドをフレームに固定して目安としていたが、自分は楽をしたいので、もっと簡単な方法を使った。

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結束バンドの代わりにマスキングテープをフレームに貼ったのである。位置や長さの変更が貼り直すだけで変更できるので、大変簡単だ。

リムにテープが当たるか当たらないかの位置に貼って、ホイールを回転させ「ペシッ」と音がして当たったら、その位置が振れて調整が必要な個所だとすぐ分かる。

何度か貼り直して調整を繰り返して、全然テープに当たらなくなったら調整完了という具合である。

 

こうして、何とか左右上下共に約1㎜程度の振れにまで調整する事が出来た。

これ以上は、ホイールの精度やハブベアリングのガタが多少あるので仕方ないだろう。

 

振れ取り台を使った正規の方法ではないが、とりあえずは大丈夫だと思う。