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スネップ仙人が毒吐くよ

50代ひきこもりの独白記


カセットデッキの修理 DENON DRR-M10,KENWOOD X-7他

カセットテープが一部愛好家に再び脚光を浴びているそうだ。

当ブログでも昨年末にラジカセ修理の記事を書いた。

 

snep1000.hatenablog.com

無事修理に成功したが、このラジカセが直らなくても別に普段使いに使用しているデッキがあるので、カセットテープの再生に不自由はなかった。

その普段使いのカセットデッキを紹介したい。

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左側のやや大きめの筐体のDENON DRR-M10(E)が普段使いのカセットデッキで、右側は予備機として保存しているKENWOOD X-7PROだ。

DENON DRR-M10は、型番末尾のEがなくても基本的には同じ機種でフロントパネルの文字とデザインが一部違うだけだ。KENWOODの方も下位機種にPROの付かないX-7があるが、一部の仕様が豪華になっているだけである。

両者ともに、メタルテープ対応、ドルビーB/C HX-PRO、オートリバースを備えた高性能デッキだ。

DENON DRR-M10の詳細な性能は公表されていないが、KENWOOD X-7PROについては、周波数特性40~18000Hz±3dB(ノーマルテープ)と素晴らしい数値である。

 

この両者だが、面白いことにカセットテープを駆動するメカデッキ部分が共通の物となっている。

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ボンネットを外した開腹写真だが、四角い黒の枠になっている部分が、違うメーカーの機種であるのにかかわらず、全く同じ物である。

なお、DENON DRR-M10の方は、自分がチューニングの為に多少手を加えているのでノーマルの状態ではない。

またKENWOODのX- SE7,SG7等も同じメカデッキを使用している。

 

これらのデッキを自分はオークション、リサイクルショップで安価に入手した。DENON DRR-M10の方は地元のハードオフで500円だった。
ただし、どちらもジャンク、作動不良のある故障品である。しかし、事前にネット情報を集め、これらの機種は簡単に修理が出来ると、狙って手に入れた。

 

これらのカセットデッキには共通した故障個所が2ヵ所ある。

一つ目が水平ローディングのカセットトレーだ。

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DRR-M10のメカデッキ側方の写真だ。

大小の黒いプーリーに銀色に光るベルトが掛かっているが、これが故障原因だ。元は黒いゴムベルトだったが、代用品に交換してある。

右側に見えるバネのかかった白っぽく見えるスチール製の部品に注目してほしい。

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2枚目の写真は、カセットトレイが完全に引き込まれて、正しい位置に装填された状態である。

本来は右側のスチール製部品が、この角度まで倒れて、白いギアとスチール製部品の間に設置されているリミットスイッチを作動させて、モーターの回転を止める仕組みになっている。

ところが大小のプーリーに掛かっていたゴムベルトが劣化するとスリップしてしまい、カセットトレイを上の写真の位置から下の写真の位置まで引き込めなくなってしまう。

そうなるとモーターが回りっぱなしになり、或る程度回り続けると安全装置が働き逆回転して、トレイを開いてカセットを吐き出してしまうのだ。

 

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修理は単純に劣化したベルトを交換するだけだ。左が劣化して伸びたゴムベルト、右が代用品として使用したビーズ手芸用のウレタン製テグスだ。

テグスはダイソーで入手した。もっと太い物が欲しかったが、1㎜Φが最高だった。

これを元のゴムベルトの長さから5㎜~1㎝ほど短めに切断し、熱溶着でくっ付けてベルトにした。長さは何度か試行錯誤が必要になるかもしれないが、100円均一で長さがいくらでもあるので、コスト的には大した問題ではない。

熱溶着は、線香やろうそく、もしくは半田ゴテであぶって、切断面がトロリと溶けて丸くなったところを、互いに押し当てれば接合する。ずれて段差になったらやり直しだ。
あぶる道具は、ライターだと片手がふさがるのでやりにくいと思う。

コスト的には問題ないから、何度か試してみる事だ。

バリが横にはみ出したら、カッターやニッパーで切り取れば良いだろう。

 

本当はバンコードという、修理用のウレタンベルトが売られている。こちらを使用するのが普通だが、金欠で買えないので百均のビーズ手芸用テグスで代用した。

ウレタンオレンジベルト Φ1.5×10m

ウレタンオレンジベルト Φ1.5×10m

 

 

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こちらの写真はKENWOOD X-7PROだが、代用品はゴムベルトである。

厚さ1㎜のゴム板から、サークルカッターで切り出した物である。こちらの修理方法を勧めるサイトがあって、それを真似したのだが、耐久性が低い。

DENON DRR-M10で常用したら、半年ほどで故障が再発した。だからウレタンテグスのベルトに変更した。こちらは数年が経過しているが問題ない。

X-7PROは作業スペースが狭いので、メカデッキをシャシーから外した方が作業しやすい。

 

もう一つの故障はピンチローラーレバーの破損だ。 

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これらの機種はオートリバースで、キャプスタンとピンチローラーが両側にある、左右対称のメカニズムになっている。

ゴムのローラーがピンチローラーで、それを支えているプラスチック製のレバーが破損してしまうのだ。

上の写真は修理のため右側のローラーを外してある。

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左が正常な状態で、右が修理後の破損部品である。

金属製のバネを押さえているプラスチックの爪が何故か折れて、バネが外れてしまうのだ。

最初は半田ゴテでプラスチックを溶かして爪の再生を試みたが、これも耐久性が低くスグに折れてしまう。

少々めんどうだが、コーヒーの缶を切り出して、バネを押さえる部品を作って修理した。工夫すれば針金などでも代用できるだろう。

こちらの故障は、カセットトレイのベルトより発生率は低いと思われる。

自分の場合も、X-7PROは無事で、DRR-M10だけに見られた故障だ。だが、ネットを調べるとこの故障を修理したサイトがいくつか見つかるので、このメカデッキを使用した機種特有の故障と思われる。

 

2つ目のピンチローラーの故障にしても、比較的に対処が簡単であり、オークションやリサイクルショップで、これらの機種の不動ジャンクを見つけたときは狙い目である。

また、同じメカデッキではないがONKYOやpioneerでも似たメカニズムのデッキがあり、それらも同様に修理できる可能性が高い。

上手く目利きすれば、メタルテープ対応、ドルビーB/C HX-PRO、オートリバースを備えた高性能カセットデッキが500円+αで入手できるかもしれない。