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スネップ仙人が毒吐くよ

50代ひきこもりの独白記


ミリオンダラー・ベイビー 【鑑賞後重く考えさせられる】

Huluの2週間無料トライアルの利用による、映画鑑賞レビューの連載。

第5回目はクリント・イーストウッド主演、製作、監督の「ミリオンダラー・ベイビー」

昨日観た「ドライビングMissデイジー」で、モーガン・フリーマンの演技に感心し、彼の出演作をもっと観たくなった。そこで選んだのが「ミリオンダラー・ベイビー」である。

くしくも、先日観た「アビエイター」と第77回アカデミー賞を争った作品で、作品賞、監督、主演女優、助演男優の主要4部門を独占、「アビエイター」が大金を投じながら比較的注目度の低い助演女優、撮影、編集、美術、衣装デザイン賞の5部門となったのに対し、低予算である本作*1の主要4部門受賞*2は快挙といえよう。

ミリオンダラー・ベイビー (字幕版)

2004年のアメリカ映画。主演男優はクリント・イーストウッドだが、主演女優は、「ビバリーヒルズ青春白書」で活躍し1999年の「ボーイズ・ドント・クライ」でもアカデミー主演女優賞をとっていたヒラリー・スワンク。

助演男優はモーガン・フリーマン。

上映時間2時間13分。レーティングはPG-12で12歳未満の児童は保護者の指導助言が適当である。

 

あらすじ

ロサンゼルスの下町で小さなボクシング・ジムを営む老トレーナーのフランキー(イーストウッド)。彼の元にプロボクサー志願の女性マギー(スワンク)が訪ねてくる。

最初、31歳と、プロを目指すには歳がいった彼女のトレーナーになる事を拒んだフランキーだったが、元ボクサーで今はフランキーのジムの雑用係であるエディ(フリーマン)が、彼女の資質を見抜き、フランキーに彼女のコーチを勧める。

フランキーの指導の下、徐々に才能を開花、連戦連勝でタイトルマッチ挑戦にまでたどりつくマギー。だが相手は、汚い手で勝ってきた危険なラフ・ファイターだった。

試合を優位に進めるマギーだったが…。

  

見所・感想

イーストウッド、スワンク、フリーマンと名優三人が揃い、実に見ごたえある人情劇で名作といって良いだろう。ただし、ラストシーンで大いに物議を醸した問題作でもある。誰もが鑑賞後、頭を抱えて悩んでしまうだろう。それ故「糞作品、駄作」と決め付ける者さえいるほどである。

だが、クリント・イーストウッドが描きたかったテーマは、ラストの締め方とは違うところにあるように感じる。

物議を醸した問題よりも、そちらの方で重く考えさせられる事になった。

フランキー、マギー、エディそれぞれ違った人生を歩み歩んだ三人だが、人生の余生をどう過ごしどう終わらせるのか、考えずにはいられない。

何れも不遇といえるのだが、 一番明快な答えを持っていたのが元ボクサーで試合での負傷が原因で片目を失明したエディだ。試合が出来なくなって、フランキーのジムで雑用係として生きる彼だが、ジムに通う練習生を見守る彼の目は優しい。決して豊かな生活ではないが、彼は自分の人生に満足しているように思える。悲しいラストだったが、それが救いである。

 

ミリオンダラー・ベイビー (字幕版)
 
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*1:アビエイターは1億1千万ドル、本作は3千万ドル

*2:主演男優賞は「Ray/レイ」のジェイミー・フォックス