既に3週間ほど前の話になってしまうが、以前記事にした三秀プール前の通りを散歩していたところ異常な光景を目にした。
この通りは福井の桜の名所である足羽川河川敷に隣接しており、名所の一部でもある。
ご覧の様に太い幹の巨木が密集して並んでいる。
ところが、その一部が……
無残にも切り倒されていたのだ。
それも一本や二本ではない。数えてみたところ約10本が伐採されていた。
桜並木の一部がこのように歯抜けになってしまっていたのである。
これには思い当たる事があり、すぐにピンときた。
とある外来生物の被害で、日本各地の桜並木が危機に瀕しているというのだ。
その外来生物とはクビアカツヤカミキリである。
自分は今年、桜シーズン前にこの害虫のニュースを目にしたが、既に報道は去年以前からあったようだ。
クビアカツヤカミキリは中国台湾などが原産の外来種で、桜の幹に幼虫が入り込み2,3年かけて成虫となって表に出てくるが、その過程で生木を食い荒らし衰弱枯らしてしまうのだ。
早い段階で殺虫剤を注入などして処置すれば助かる場合もあるが、手遅れになれば伐採して取り除くほかない。
こうして今、日本全国各地で、桜の名所が危機に瀕しているという。
群馬、栃木、滋賀県など、自治体が注意喚起の公報サイトを立ち上げているところもあるが、福井ではそのようなサイトは見あたらない。
サクラ等の木を枯れさせるクビアカツヤカミキリ(クロジャコウカミキリ)にご注意ください/滋賀県
市に問い合わせをしたわけではないが、状況からみて「いよいよ福井の桜もやられてしまったか」と思わずにはいられない。
こちらの切株などは、中心部がほとんど食い尽くされてしまっている。
どうしてもっと早く気が付かなかったのか?悔しい気持ちでいっぱいだ。
普段よく散歩している、河川堤防の桜が伐採された様子はないのだが、静かに被害は進行しているのかもしれない。
日本一の規模とも言われた、福井の足羽川の桜も、自分が生きているうちに無くなってしまうとしたら大ショックである。