スネップ仙人が毒吐くよ

60代独身じじぃの独白記


ロードバイクのコラムカットをなるべくお安くやってみた

自分のロードバイクmomentum iWant2.1f-Eはフレームサイズ400㎜で身長150㎝~の女性用である。

http://www.momentum-bicycles.jp/wp-content/uploads/2016/01/2012_MMTcatalog.pdf

それにもかかわらずサドルの高さは低く、ハンドルの位置より大幅に低いという有様である。

低身長(156㎝)、短足が恨めしい。

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通常ロードバイクは前傾姿勢を深くして、空気抵抗を減らすとともに上半身の筋力も有効に使用する為に、サドルを高くしハンドルはそれよりも低いポジションを取るのが常識である。

ハンドルはサドルより低いか最低でも水平が正しいポジションだ。

ハンドルを留めているステム(クランプになっている部分)の下に挟まっているスペーサーを取り除いてステムを一番下に下げ、スペーサーを上にはめ直したが、それでもまだ高い。

これでは上体を起こして乗るポジションのクロスバイクと同等で、ロードバイクの意味がない。

もっと下げられないかと検討したところ、ステムの下の富士山のようなパーツが気になった。

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最初ベアリングを抑えてカバーするトップカバーだと思っていたのだが、そのパーツは別にあり単なるスペーサーであることが判明。外して通常の形状のスペーサーをステムの上に追加すれば、フレームぎりぎりの位置までハンドルを下げられることが分かった。

 

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てな感じで、ハンドルを大分下げた(まだ足りんけどorz)のだが、上に突き出た出っ張りが邪魔かつカッコ悪い。

乗って漕ぐと、顎が出っ張りにぶつからないかと心配になるほどである。

前置きが長いが、そういう訳でこの部分をカットすることにした。いわゆるコラムカットである。

 

ネットを徘徊して色々調べてみると、コラムカットを行う上で最も難関なのは、スターファングルナットという特殊なネジの位置を、カットする部分より下に移動する作業であることが分かった。

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コラムの頂上にあるトップキャップのネジを外すとコンニチワするのがスターファングルナットである。これを現在の位置から、カットラインの下に移動しないとトップキャップを閉じられなくなってしまう*1

なお余談であるが、赤さびが出ているのは、このロードバイクが安物でコラムがスチール製だからだ。通常コラムはアルミである。ナット自体は殆ど錆びていないので、このまま利用する。

スターファングルナットは逆爪で上から押し込むと下がるが、上には戻らない仕組みである。その為単純に上から何かで叩いて落とせば良いように感じるが、事はそう単純ではない。

ネットにはドライバーやボルトをあてがってハンマーで叩く勇者も見つかるが、ナットが斜めに傾いて入ってしまい失敗する例が報告されている。

プロは専用の工具を使って押し込むが、その値段が高い。

 

GIZA PRODUCTS(ギザプロダクツ) アンカーナットセッター TOL20401 ブラック

GIZA PRODUCTS(ギザプロダクツ) アンカーナットセッター TOL20401 ブラック

 

 

またコラム自体をカットする道具も必要だ。オーソドックスなツールはパイプカッターである。

 

SK11 パイプカッター 切断能力 4~32mm PC-32

SK11 パイプカッター 切断能力 4~32mm PC-32

 

パイプカッターはダイソーなどで400円程度の物もあるが、これらを合わせると2000円から3000円が必要となる。

自分でやらずに店に頼む手もあるが、CBあさひの場合で約2000円の工賃である。

いずれにしても最低2000円は必要という訳だ。

 

大した費用でないと言えばそうであるが、あいにく自分は貧乏で千円札さえ大金である。何とか節約して安くやりたい。

だが失敗はダメだ、安全確実かつお安くである。

 

答えはネットで調べればすぐに見つかる。

 

M6の長ネジをコラムの下側から差し込んで、スターファングルナットにねじ込み、コラムの穴にワッシャーを噛ませて、長ネジを下に引き抜く方法である。

という事で今更、自分が説明することもないのだが、一応作業をここに記録する。

 

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コラムカットに使用した主要な道具だ。新たに買ったものは以下の2点

  • M6の長ネジ
  • M6ボルトナットセット

である。この2つで僅か161円(税込)だった。

ボルトナットセットは、地元のホームセンターでナットとワッシャーが単品でなかった為仕方なしにセット品を買ったのである。それぞれ1個あれば良い。単品で買えるならもっと安くなったはずだ。

 

後は全部手持ちの品で

 

  • 6角レンチ
  • スパナ
  • ガムテープ
  • 組み立て家具用の穴あき鉄板
  • 金鋸
  • ヤスリ

 

である。

パイプカッターは持ってなかったが金鋸は有ったので、それを使おうという訳だ。

中学生の時に買ったレトロな一品である。

 

あと補助的な道具として

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これらも使用した。その他、写真に撮り忘れたがCRC5-56のスプレーも使用した。

 

f:id:mfigure:20180317150122j:plain作業は初めにコラムカットの位置を決める。

切りすぎると後に戻れないので慎重に。

自分は後で厚みが1㎝高いステムに替えるかもしれないのでスペーサーを1.5㎝重ねた位置に印を付けた。最低でも5㎜のスペーサーを余分に付けた位置が望ましいと思う。

 

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タイヤを外して車体を横倒しにする。ハンドルは外さず、向きだけを90度横にした。

コラムを抜いてフォークだけで作業する人もいるが、ハンドルを外さない方がフォークを固定出来て作業性が良いと思う。

ハンドルは向きを変えなくても良かったような気がするが……

 

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コラムの下側の穴から長ネジを通すが、ブレーキ固定用のネジが邪魔なので、ブレーキは取り外す。

 

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コラムの下側からM6の長ネジを通してスターファングルナットにねじ込む。

少々斜めっているが心配ない。

 

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組み立て家具用の鉄板の穴に長ネジを通し、ワッシャーとナットを締め込んでいく。

上の写真では長ネジが斜めになっていたが、少し鉄板を前方に引きながらナットを締め込めば、中央位置に補正される。

そのまま、カット予定位置より下側にスターファングルナットが来るように様子を見ながらナットを締め込む。

 

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スターファングルナットを移動し終わったら、先ほどコラムにマーキングした位置から約3mm下がった位置にガムテープをぐるぐる巻く。

これをガイドにして金鋸でカットする。

最初にマークした位置から必ず数mm下がった位置でないと、コラムを正しく固定できないので注意。

こういう道具もあるが、高いので当然却下。

GIZA PRODUCTS(ギザプロダクツ) ソーガイダー ブルーチェック TOL18000

GIZA PRODUCTS(ギザプロダクツ) ソーガイダー ブルーチェック TOL18000

 

 

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カット終了。途中の写真を撮り忘れてしまった。

金鋸の歯がダメにならないように、時々CRC5-56をスプレーしながら慎重に切っていく。

まずまずの切り口である。

切粉が中に落ちないように、掃除機できれいに吸い取る。

またスターファングルナットの位置が浅いので、追加で約1㎝沈めた。

 

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ガムテープをはがし、切り口のバリをヤスリで滑らかにする。

 

f:id:mfigure:20180317182852j:plain全ての部品を取り付けて作業終了だ。

どうもお疲れさまでした。

 

*1:フルカーボンバイク等、カーボンコラムの場合はプレッシャープラグという部品が使われていて、ネジを緩めるだけで容易に着脱できる

送料込みワンコイン以下の激安サイコンSD-548B取り付け

ワンコイン500円以下の激安サイコン(サイクルコンピュータ)を例のロードバイクに取り付けた。

 

snep1000.hatenablog.com

 

サイクルコンピュータといっても、表示できるのは時間と距離とスピードだけで、実質スピードメーターである。

最低限の機能だが、あるのとないのとは大違いである。スピードを知ることは自分の脚力の目安になる。走行中に時間を見たり、目的地までの距離も知ることができるので、安物でも是非とも付けたかった装備である。

 

 

ただ、激安なのは良いが、発送が大陸中国からで時間が掛かるのが玉の傷である。

予定では3/1日到着のはずが、実際は3/7日に来た。注文から18日掛かった。

同じ商品がAmazonマーケットプレイスで複数の販売元で売られており、最安値は送料込み200円以下である。しかし、店の評判を比較したところ、少し高いがやや信頼性の高そうな販売元を選んだ。人によっては1ヶ月以上掛かったケースもあるので、18日ならまだマシかもしれない。

早く欲しい人は、Amazonプライムや楽天等で日本国内から発送する業者で買えば良いが、値段は7~8百円とかなり高くなってしまう。

 

 

大分待たされたので、早速取り付けようとしたのだが……

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ハンドルに取り付けるブラケットが、補助ブレーキレバーとステムの間に空いているスペースより幅が広くて、そのままでは付かない。

数百円の安物なので惜しげもなく削って、強引に取り付けた。

 

ミスターコントロール コンピューター/ライトマウント  ADP-3RC

ミスターコントロール コンピューター/ライトマウント ADP-3RC

 

こういう、サイコンを取り付けるためのマウントバーも売られているが、余計なものを買えるような余裕は自分にはない。

 

最低価格激安のサイコンなので、スピードセンサーは当然有線式で 配線が必要である。

ハンドルは左右に回転するので、配線をフレームに固定すると切れないように余裕を持たせてブラブラ伸ばさないとダメである。その為、フレームでなくブレーキワイヤーに沿わせて配線するのが賢明である。

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ブレーキ付近からフロントフォークに配線を移して、フォークの中ほどから先端に近い位置にスピードセンサーを設置する。

スピードセンサーに反応する磁石をスポークに付けるが、外周に近いと磁石の重さが車輪の回転バランスに影響すると思われるので、先端に近い方が良いのである。

※追記

自転車警察なのでバランスを気にする割にはマグネットがバルブと対象になっていないのが気になる - princo_matsuriのコメント / はてなブックマーク

そこは気になったんですが、バルブの反対側はリムの継ぎ目が来るようになっているのとバルブを通す穴が開いているため、元々バランスが取れている筈で、わざと違う位置にしました。どこが正解かは良く分かりません。アンバランスになるのは間違いないのでなるべく内側に寄せたかったのです。本当はバルブの反対側に付けて、バルブキャップを重い物に替えるのが正解かもしれません。

 

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磁石とセンサーの間隔は僅か2㎜±1㎜で取りつけよとの指定である。有名メーカーのCAT EYEの場合は5㎜で良いらしいので、こういうところはシビアである。磁力が安物なので弱いのだろうか?

 

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ロードバイク全体に対する見栄えはこんな感じだ。車輪の回転バランス的にはセンサーの位置をもっと先端にした方が良いが、フォークに沿わす配線もその分長くなって、結束バンドを増やさないとブラブラしてしまう。

ワイヤレスならそうした制限から逃れられるが、電波が混信したり、反応が悪かったり、電池が余計に必要という欠点もある。

固定用の結束バンドは黒いのが6本付いていたが、フォークの配線固定用に手持ちのピンク色のバンド2本を使用した。

 

f:id:mfigure:20180311152558j:plain近所の河川敷で軽く試走して、マキシムスピード31.6㎞/hを記録した(遅いorz

操作ボタンは3つあるように見えるが、真ん中の赤いぽっちはフェイクでボタンではない。黒いボタン2つで全ての機能を操作する。

右側でモードを変えて、左側でリセットするのが基本の操作である。

走りだすと上部の大きい数字でリアルタイムのスピードが表示され、下の小さい数字はモードによって、

  1. 時計
  2. 総走行距離
  3. トリップメーター
  4. 最高速度
  5. 平均速度
  6. 経過時間

が表示される仕組みである。

その他すべてのモードを数秒間毎に切り替えて表示するスキャンモードがある。

また、停止して一定時間経過すると時計だけの表示のスリープモードとなる。

走りだすと即座に反応してスリープは解除される。

 

スピードの正確さは、自分では比べる物がなくて知りえないが、商品レビューで原付バイクに装着して比較している人がいて、おおむね正確であるとの事だ。

 

耐久性については現時点では何ともいえない。

商品レビューで、防水を謳っているにかかわらず、雨に濡れて壊れたと苦情をいう人が見られるが、防水といっても日常生活用防水か、それに毛が生えた程度のレベルだろう。この価格では、泳いでも平気という防水時計のレベルのはずもなく、雨が降り出したら取り外してポケットかカバンに入れるのが賢明である。

また、バックライトは付いていないので夜は見えない。

 

ツーキニストで雨だろうが夜だろうが使えないと困るという人が使う商品ではない。

 

自分はそうではないので、取りあえずはこれで十分だ。

激安2千円以下の自転車用ヘルメット購入、有名ブランドとの違いは?

さて、最近手に入れた中古ロードバイク、そろそろ外に出て試乗したいところ。

 

  snep1000.hatenablog.com

 

ロードバイクを乗るにあたり必要不可欠ともいえるのがヘルメットである。ロードバイクに限らず、本当のところはママチャリでも被った方が良いが、あまり見たことはない。しかし、ロードバイクでは装着率100%といっていいだろう。

 

てなわけで、当方も自転車用ヘルメットを購入した。

最初は実店舗でOGKカブトか同等品で7千円前後の物を試着して購入するつもりだったのだが、緊急出費で予算が無くなった為、ネットで2千円前後の激安品を探すことにした。

価格の縛りがきついので散々悩んだあげく、以下の品を購入した。

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価格1,890円と、2千円以下の激安品であるが、旧モデルの在庫処分セールで最大70%OFFという事なので、定価であればそこそこの品であると判断、購入に踏み切った。

最大70%OFFなので、50%か30%という事も考えられるが(不当価格表示?)、70%であれば元は6,300円なので、それならばカブトの低価格品とあまり違いがないという判断である。

OGK KABUTO(オージーケーカブト) ヘルメット FIGO G-1マットブラック M/L (頭囲 57cm~60cm未満)
 

 

実際入手してみると、2千円以下ではあるが、なかなかしっかりしたヘルメットで安心した。

販売サイトでも強くアピールしているが、ロードバイク先進国ヨーロッパの安全基準をクリアしていることを示す「CE」シールが貼られており、安全面の不安を感じさせない。

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ただし、日本国内の自転車レース、イベントに参加する際に不可欠の日本自転車競技連盟(JCF)公認シールは貼られていない。

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しかしながら、同じ店で全く同じ仕様と思われるヘルメットが、JCF公認品として400円程高い値段で売られている。レビューを見ると、それはシールが添付されているだけで、自分で帽体に貼り付けるとの事。公認の為に品質検査を厳しくしていて、B級品が非公認タイプとして売られている可能性もあるが、JCF公認に準拠するだけのポテンシャルがあるヘルメットともいえるだろう。

まあ、自分は競技に出るつもりは全くないので、僅かな差といえども安い方を選択したのである。

 

上のJCFシールの写真だが、ネットのどこかで拾った物ではなく、自分で撮影した写真だ。実はうちに自分の持ち物ではないが、JCF公認の有名ブランドヘルメットが有って、そこから写真を拝借したのである。

 

f:id:mfigure:20180220171135j:plainそのヘルメットと比較写真を撮ってみた。

手前右が自分の激安ヘルメット、奥側左がイタリア有名ブランドKASK(カスク)のヘルメットだ。

大きさは自分のはLだが、KASKはMサイズで小さい。

 

このKASKはAmazonの現在価格で1万7千円以上、自分の激安品とは 1万5千円以上も差がある高級ヘルメットである。

元エンジン付きバイク乗りの自分はOGKやBELLは良く知っていたが、2004年創業という事で知らなかった名前である。しかしながら自転車乗りには有名らしく、値段が高い事でも知られる高級ブランドだ。

 

とはいえ、斜め正面からの写真では、そう大きな違いは感じられない。KASKの4文字にひれ伏す人は居るかもしれないがw

 

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斜め後ろからの写真。自分の激安ヘルメットはカラーリングが黒でよく見えないが、一応後ろ側も硬質プラスチックの外殻で覆われていて、ぱっと見KASKのヘルメットとの形状的違いはあまり感じられない。

実は激安ヘルメットで、品質の違いが大きいのが後ろ側である。

安物では、この部分が硬質の外殻で覆われていなくて、内装材の発泡スチロールだけが露出している場合が多いのである。

 

これなどが典型的な例で、前から見ると丈夫そうなヘルメットに見えるが、後頭部は発泡スチロールだけなのだ。

これは製法が違っていて、安物は発泡スチロールの上に接着剤で硬質プラの外殻を貼り付けるが、複雑な形状だと外殻がハマらないので、後頭部は外殻無しなのである。

まともな高級品は、貼り付けではなく外殻の硬質プラの中に発泡剤を充填して一体成型とするので、後頭部も外殻で覆われているのである。

安全性という点では、自転車用ヘルメットは外殻の強度はあまり高くなく、衝撃の殆どは発泡スチロールがつぶれて変形することで吸収される為、大きく違う事はないように思われる。しかし、それしかないというのは見た目的に気分の良いものではない。

 

さて、外側の良く見える部分では、あまり違いが感じられず、これはなかなか良い買い物だったと思いたいのであるが、価格差が1万5千円もあって違わないわけはなく……

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ヘルメットをひっくり返すと、その差は歴然だった。

帽体の縁の部分が大違いである。

 KASKの方は縁も硬質プラスチックで覆われているが、自分の激安ヘルメットは発泡スチロールが露出している。

また、内装にパッドが貼られているが、KASKは全面メッシュ生地で覆われているのに対し、激安品は一部の狭い部分にパッドがあるだけだ。

あご紐もKASKは一部に皮素材が使われスタイリッシュだが、激安品はただのナイロンベルトである。

 

という具合で、見る人が見れば違いはあるのであるが、自分にはこれで十分である。

大体KASKがいくら高級だとしても……

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所詮は自転車用ヘルメット、エンジン付きバイクのフルフェイスヘルメットと比較したらおもちゃのような物である。安全性を追求したら大きく重くならざるを得ず、あくまで妥協の産物、限定的な安全性と考えるべきだ。

だから、ヘルメットの予算をケチるなんて、とんでもないと思われるかもしれないが、CEマークが付いているとか最低限の基準をクリアしているのなら、自分は全然激安品でも構わないと思う。

それに加え、ヘルメットには約3年という寿命がある。時間が経つと発泡スチロールが劣化して潰れたり崩れてしまい、いざというとき衝撃を吸収しなくなってしまうからだ。

値段の高い高級ヘルメットを買っても、一生モノとして使う事は出来ないのだ。どんなヘルメットも最大3年で買い替えなくてはならない。高級品を買い替えないで使い続けるより、安物を定期的に買い換えた方が安全なのだ。

 

最後に、ネットで買ったので心配だった装着感。

人によって違うと思うが、日本人の頭に合わせた幅広設計という事で、バッチリフィットした。アジャスターの作りが安っぽいというレビューもあったが、その部分も自分は問題には感じなかった。

自分の頭のサイズは60㎝でLサイズを選んだが、少し余裕があり62㎝でもいけそうな感じ。かといってゆるゆるでもなく、アジャスターとあご紐でしっかり固定できる。

ただ、自分はSHOEIのバイクヘルメットは合うがAraiは合わない典型的幅広日本人頭だからフィットしたが、Araiの方が合う欧米人頭の人は幅が広すぎるかもしれない。

そういう人はKASKのような西欧ブランドヘルメットでないと合わないかも。

 

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装着写真。汚い顔のオッサンだが、キノコ感は少ないと思う。

最初、ロードバイクの色に合わせて赤黒グラフィックにしようと思ったが、結局オッサンの白髪交じりの頭にはグレーが合っているようだ。

 

以上ヘルメットを購入して、ようやく5㎞程離れた公園まで試乗ができた。

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向かい風が強いとか、ギアの調整が悪くてチェーンが外れたり歯飛びしたりとか、道ががたがたで砂が浮いてるとか、色々最低だったが。

しかし、サドルがハンドルより低くてロードバイクらしくないorz

 

ロードバイクにチェーンガード(ギヤリングカバー)を取り付けた

最近入手した中古ロードバイク

 

snep1000.hatenablog.com

 

服にかける余裕もないので、当分自転車専用のレーパンなどは履かず、普段着のチノパンやGパンで乗るつもり。※ヘルメットは買った

 

通常ロードバイクはママチャリとは違ってチェーンは剥き出しなので、パンツの裾が巻き込まれたり汚れたりする恐れがある。

よくある対策としてはマジックバンドなどで裾を広がらないように留めたりするが、毎度やるのは面倒くさい。

そこでクランク周りに取り付ける円形のチェーンガードを取り付けることにした。

この手の品はギヤリングカバーとかチェーンホイールカバー、あるいはバッシュガードなどと呼ばれるようだ。

購入したのは以下の商品だ。

ギヤリングカバー HC-354 5ピン PCD110mm 50~48T 用 330 (Amazon)

 

軽量で安価という事でこれを選んだのであるが……

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クランクを避ける窪みの位置を合わせてギアに仮に被せてみたのだが、カバーのステーとギアの取り付けボルトの位置が合わない。

自分のロードバイクのクランクは一般的な5ステーの物と違い、ステーの位置が36度ずれていて、クランクの裏側に一つのステーが隠れる形となっているのだ。

 

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クランクの裏側で、チェーン脱落防止用(?)のピンが突き出していて、カバーはこれを避けるように切り欠きが設けられているのである。

通常はクランクの左右にステーを固定するボルトが来るのであるが、自分のロードバイクはボルトの位置が36度ずれてクランクの真裏に来ているのだ。

そのため、このままではカバーを取り付けることができない。

 

実は購入前から、こうなることは分かっていた。

しかしながら、自分のロードバイクのクランクに合うタイプのチェーンガードはどこにも無く、仕方なしに本品を購入したのである。

 

加工すれば何とかなりそうな気がしたからだ。

Amazonレビューにも、合わないが加工して付けた人がいた。

また、失敗しても1000円程度なら諦めがつくというのもある。

 

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というわけで、ピンを避ける切欠けから36度ずらした位置に穴を開けた。

対角線上の位置に開けても良いのだが、クランクのすぐ隣の方が目立たないような気がしたので。

 

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また、カバーのステーがクランクの裏側に当たって入らないので、ステーの根元の出っ張りをヤスリで削った。

切欠け部も、何かが引っ掛かって巻き込む恐れを感じたので、角を丸く削った。

 

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以上、ポン付けとはいかなかったが、何とかチェーンガードの取り付けに成功した。

本来であればクランクの陰になって見えない切欠けと窪みが見えてしまっているが、遠目には目立つ物でもないだろう。

Amazonレビューで加工して付けた人は、アクリル板で切欠け部を塞いで上からカーボンシールを貼って誤魔化したというが、そこまでの必要もないと感じる。

チェーンガードを取り付けていること自体、ローディー的にはダサいことだから、恰好より実用である。

 

近所の町内の道を軽く一周、普段着のチノパンを履いて試走してみたが、目論見通り裾を汚したり巻き込まない事が確認できた。

 

もっと長い距離を走ってみたいところだが、あいにく福井市内は道路の端に残雪がまだ大量に残っており、場所によっては車線幅が不足して、すれ違い徐行で渋滞しているところもある。細いタイヤで歩道の段差を乗り越えながら走るのは、ロードバイク的でなく、車道も危険な状況である為、しばらくお預けである。

 

また、スピードを確認するために大陸発送の激安サイコンを買ったのだが、まだ到着していない。それを取り付けた頃に走れればそれで良い。

 

テクトロやプロマックスだからこそブレーキのトーイン調整は不可欠

 先日ホイールの振れ取りをした中古ロードバイク。

 

snep1000.hatenablog.com

 

ホイールがブレーキシューに部分的に接触してしまうので振れ取りをしたのだが、次に調整を行うのは当然ブレーキである。

 

当ロードバイクは安い入門用で、使われているブレーキのグレードは低い。高級車ではシマノの105と呼ばれるシリーズ以上の物が付いているが、当然そんな良いパーツは付いていない。

カタログに記載がないのでノーブランドだと思っていたが、前年モデルの兄弟車に記載があって、EVG R462 ALLOY SILという部品である。ネット検索でプロマックス R462というブレーキのOEMバージョンと判明した。

プロマックスという名はそれまで知らなかったのだが、GIANTなどでコストダウンのために採用されて効かないという悪評があるテクトロ同様、入門車に多く採用されているブランドらしい。やはりテクトロ並みに効かないという評判である。

 

テクトロやプロマックスでは命が危ない、さっさと105に交換するべきだ

 

などと散々な評価である。

というわけで、自分も当初はヤフオクで105かアルテグラの安い中古をゲットして、早いうちに交換しようと考えていたのだが、調べていくうちにそう簡単な物でもないことが判明した。

というのは現在装着されているブレーキレバーと互換性がないのである。ST-2300というレバーがついているのだが、何やらブレーキワイヤーの引っ張る量が世代によって違うらしく最新だった*1105ブレーキBR-5800や一世代前のBR-5700では互換性がないというのだ。ST-2300と対応するのは二世代前のBR-5600以前になるという。

 

シマノ ブレーキ 105 BR-5800 前後セット ブラック

シマノ ブレーキ 105 BR-5800 前後セット ブラック

 

 

BR-5600でもテクトロやプロマックスより遥かにマシなのは間違いないが、レバーのST-2300も傷んでいるし操作方式が古いのでクラリスST-2400という新型に変更したい。その為、せっかく交換しても短期間で無駄になってしまう。

 

SHIMANO(シマノ) STIレバー Claris ST-2400 左右セット 2X8S ST-2400

SHIMANO(シマノ) STIレバー Claris ST-2400 左右セット 2X8S ST-2400

 

 

ST-2400にレバーを交換すれば、評判の良いBR-5800が使えるが、このレバーなかなか値段が高い。新品で1万円以上するし、中古もあまり出回っていないようだ。

そのため、すぐに交換とはいかないのである*2

先立つもの次第だが、安くても古い中古品を買ってしまうと、こういう事が起こりがちだ。

 

そんな事情なので、とりあえずは効かないといわれるプロマックスと付き合っていかなくてはいけない。

しかしながら、ネットで散々の評価のテクトロやプロマックスであるが、50代のオッサンである自分の目には、見た目はなかなか立派なブレーキの用に見える。自分らが学生時代の30年40年前のスポーツ自転車のブレーキなんて、もっとペラペラひょろひょろのアームだった。有名なロードマンのブレーキも酷かった。

追憶のカタログ展Part75:1981ブリヂストンロードマン

かといって、昔のロードがスピード出ないなんてことはなく、下りで目いっぱい漕げば60km/h位は出てしまう。

効かないというテクトロやプロマックスのアームの太さを見ていると、時代が違うとはいえ遥かにマシに見えるのである。 

 

だから、105のBR-5800やアルテグラのBR-6800は構造がそれまでのブレーキと変わっっていて画期的に良く効くらしいし、シマノのティアグラなど他のロード用も他の無名メーカーに比べれば効くというが、あくまで比較しての話で、乗り手の使い方次第ではないか?とも思うのである。

 

さて、テクトロあるいはプロマックスは効かないというが、どのあたりがシマノに劣っているのだろうか?

  • 一つはブレーキシューのゴムが効かない。
  • 二つはブレーキ本体の剛性感がない。

この二つに大別されるようだ。

ブレーキシューはメーカーが違ってもある程度の互換性があり、既にシマノ・アルテグラのシューを入手しているので、今のブレーキの感触をある程度確かめた後に交換してみたい。

 

問題はブレーキ本体の剛性感である。テクトロやプロマックスでよく訊くのが「ふにゃる」という表現である。

ブレーキレバーを思いっきり引いても、ガツンと力が伝わっている気がしない。どこかで力が抜けているような気がする。そういう感触の事である。

さっき、昔のブレーキに比べればアームが太くて立派とかいったが、どうもテクトロやプロマックスは、同じような太さに見えるシマノに比べて材質が悪いのか、それとも軸の精度が悪いのか、両方なのか分からないが、剛性感がないとの話である。

 

また昔話をするが、ナショナルにバイタルブレーキというのがかつてあった。それはリムに縦溝が無数に掘ってあって、シューの摩擦を増やす工夫である。ところが、それでフルブレーキをしてもブレーキ本体のアームが「ブブブブブ・・・」と前後に激しく振動するばかりで結局効かないという事があった。アーム自体の強度が十分でなく力を受け止められないからである。

 

結局、シューだけをアルテグラにしても同様の結果に終わる可能性があるわけだ。

 

根本解決には剛性の高いブレーキ本体に替えるしかないのだが、ふにゃるブレーキでも何とかしたいという苦肉の策がある。

 

前置きがすっかり長くなったが、それがトーイン調整なのである。

 

トーとはつま先である。それをインする、内股にするという意味である。

ブレーキシューは、上から見るとホイールのリムに対して平行に位置するが、わざと前方を狭く後方を広めに向けて調整するのである。

平行が┃┃なら

トーインはという具合だ

 

どうしてこのような調整をするのかというと、ブレーキを掛けるとブレーキシューは前方に向かって回転しようとするリムに引かれて前にずれようとする。平行調整だと、位置のずれに合わせてシューは逆ハの字に前方が開いてしまう。そうなるとシューの接地面は後方の一部だけになってしまい効きが悪くなってしまう。

そこで、あらかじめシューの前方が開いてしまわないように、ハの字の調整にするのである。ブレーキを掛けると狭かった前方のシューは開いてきて、結果平行になってリムに当たり制動力が強まるのである。

 

このような現象が起こるのはシューを支えるブレーキのアームに十分な剛性がないからで、もともとしっかりした剛性のあるシマノの高級ブレーキではあまり意味がない。

そういうブレーキを使っている人はトーイン調整はしない、あるいはブレーキが鳴くのでやってみたという人が多い。

 

だが、剛性のないテクトロやプロマックスでは事情が違う。ふにゃる剛性のないブレーキだから、アームの変形でシューが引っ張られて開いてしまうのだ。だからこそ、トーイン調整は大いに意味がある。

 

 

それで実際にトーイン調整をやってみようと、ブレーキシューを先ず外してみたのだが……

 

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これは酷いw

室内でサドルにまたがってブラケットポジションでブレーキレバーを握り、足で床を押しても前方に動いてしまうので、効かないブレーキだなと思っていたが、これでは確かに効かないはずである。

交換が望ましいかもしれないが、とりあえずヤスリで修正する。

 

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アルミの破片が刺さっていた穴が残っているが、これを消すまでヤスると溝が全部なくなってしまいそうなので、この辺で妥協。様子をみてダメならアルテグラのシューに交換である。

 

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トーイン調整は、まずシューを正規の位置に戻してネジを軽く締め、シューの後方4分の1くらいの位置に適当な厚みの板を挟んでブレーキレバーを握って固定してから、一旦シューの固定ネジを緩め再びしっかり締め込む事で行う。

シューの固定ネジのワッシャーがおわん型の特殊な形状で、アームに対して角度が変わるように出来ているのである。

 

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トーイン調整に使う板の厚みだが、シマノのサービスマニュアルでは0.5㎜と書かれている。しかし、これはシマノではないので、やや大きめの0.7㎜とした。

物は1㎜の厚さとして売られていたゴム板だが、ノギスで測ると0.7mmであった。ゴムなので潰れて薄くなったのかもしれないが、これをゲージとして使用した。

 

まだ試走はしていないが、この作業を前後とも行って、先に室内でサドルに座って足で押したら動いてしまった車輪が、結果がっちり動かなくなった。

 

確かに理想をいえば、105以上のブレーキに替えるべきなのだろうが、低グレードのブレーキでも出来ることは、やっておいた方が良いというものである。

 

*1:良くは知らないが最新はR何たらというシリーズがあるらしい

*2:互換性のないST-2300にBR-5800を付ける人もいないわけではないが、自己責任である