スネップ仙人が毒吐くよ

60代独身じじぃの独白記


レトロラジカセ AIWA CS-J30 直ったかと思ったが……

先日修理を始めたレトロラジカセ AIWA CS-J30

snep1000.hatenablog.com

 

巻き取りリールのローラー台を駆動するゴムローラーがスリップして再生が正常に行われなかった。

取り合えず、ローラー台の外周とゴムローラーをアルコールを含んだウェットティッシュで掃除。

本来はゴム部品にアルコールの様な溶剤を使うのは宜しくない。

 

オーディオテクニカ ヘッドクリーナー [AT6037]

オーディオテクニカ ヘッドクリーナー [AT6037]

 

 

上の様なカセットデッキ専用のクリーニング液があって、赤い液と青い液のセットになっている。 赤い液は金属部のクリーニング用でアルコールを含んでいるが、ゴム部品には青い方の液を使用する。青い方はアルコールを含んでいないのだ。

青い方の液でクリーニングしたかったのだが、以前部屋を片付けたときに、何処かにしまったらしく見つからない。

ウェットティシュならアルコール濃度もそんなには高くないだろうという事で、仕方なく使った。

マジックリンを水で薄めて使った方が良かったかもしれない。

 

前の記事のブックマークで「MEKを使えばいいのでは」とコメントを戴いたが、一時的には効果があっても、溶剤が揮発してしまうと、かえってゴムが干からびてしまう恐れがあるため、自分は使用したくない。

 

クリーニング後再び組んでテストしてみると、再生が可能だった。しかし、そのままテープを回し続けると、後半の部分で、やはりテープは回らなくなってしまい、あわてて再生ボタンを解除した。

テープの最初の部分では、巻き取りリールの方は径が小さく、送り出しリールの方が径が大きい。逆に終わりに近づくと巻き取りの方は径が大きく、送り出しの方が径が小さくなる。

自転車のギアに例えれば、前半はギアが軽い状態で、後半は重くなる状態である。

それゆえテープが終わりに近づくと巻き取りリールの駆動に必要なトルクが大きくなってしまい回らなくなってしまうのだろう。

 

というわけで、クリーニング以外の対策が必要だ。

最初考えたのは、ゴムローラーをプラスチックの芯から取り外し、芯の部分にテープを巻いて太らせ再びゴムローラーを嵌めるという手である。

ところがローラーのプラの部分には両側にフランジが張り出していて簡単にゴムが外れそうにない。ゴムがガチガチに硬くなっているので、無理に外すとバラバラにちぎれてしまいそうだ。

 

次に考えたのは、巻き取りリールのローラー台の周囲にテープを貼って若干径を太らせる作戦だ。

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上手く貼れるか心配だったが、一応綺麗にテープを巻き付ける事に成功した。

最初、テープの継ぎ目で重なっていたのだが、テストすると継ぎ目で回転が止まるので、重なり合わないよう修正した。

ローラー台の下の方にギアが付いているが、これは早送り用のギアで、再生時には使用されない。再生時もギアで回してくれれば、このようなトラブルは起きないのだが、完全な機械仕掛けのメカでは仕方がないのだろう。

 

これで直ってくれれば楽なのだが……

 

おお、大成功!

と昔エアチェックした山下達郎のテープは最後まで聞くことができた。JASRACに睨まれるので音は無しだ。

 

ところが、別のテープを試すと、やはり最後の方で止まってしまう。

ダメじゃんorz 

 

というわけで、修理は続行である。残念。

写真をやるならWinかMacか?カラーマネジメントの問題

自分の読者さんが、パソコンを娘さんに贈りたいのだが、写真をやりたいという事で、機種選びに苦慮しているというお話。

iMac 21.5インチ MK142J/A 高性能Intel Corei5 1.6GHz 8GB 1TB 高速無線LANIEEE802.11ac/a/b/g/n Bluetooth FaceTimeHDカメラ スピーカー内蔵 省スペース液晶一体型デスクトップパソコン ワイヤレスキーボード・マウス付属

www.hana3.net

RAW現像がやりたいという事で、CPUの性能とかメモリなど、主にスペック面に注目されている御様子なのだが、それ以前に写真を扱うというなら忘れてはいけない事がある。

カラーマネジメント(カラーマッチングともいう)の問題だ。

自分には全てを話せるほどの知識はないので、ほんのさわり程度の説明になるが、写した被写体と同じ色が、パソコンのモニターに正確に再現されるか、あるいは写した被写体と同じ色がプリンターで正確に再現されるか、という問題である。

細かく見れば、カメラ自体の色再現性や、パソコンのグラフィックボードの癖、といった問題も含まれるが、現象として目につきやすいのは、モニターとプリンターの色についてである。

今回はパソコンの購入問題なので、プリンターについては割愛、モニターの色再現性の問題に絞る。

 

分かりやすい例を以下に挙げる

  1. 被写体は真っ白の物体である
  2. モニターAは全体的に赤っぽい表示である
  3. モニターBは全体的に青っぽい表示である

このような条件で、モニターAとモニターBに被写体1を写すとどうなるか?

モニターAには赤っぽい物体が写り、モニターBには青っぽい物体が写るはずだ。

同じ被写体1を見ているのにかかわらず、2では赤く、3では青くなるという事である。

白い物が別の色に見えてしまっては、写真をやるには都合が悪い。

だから、モニターAでもモニターBでも同じ白い被写体が、白く表示されるように色合わせを行わなければならない。カラーマッチングとは正にこの事で、システム全体で統一した色を再現できるような仕組みを整える事をカラーマネジメントという。

 

結論を先に書くと、カラーマネジメントの仕組みがMacでは整っているが、Windowsは不完全であり、初心者が写真を始めるのであれば、お勧めはMacという事になる。

理由は様々だが、OSレベルで早い段階からカラーマネジメントに対応していたのがMacで、Windowsは7になるまで全く対応してこなかったのだ。またOSレベルで7以降は対応したもののアプリまで含めると未対応の場合が多い。

また、MacはApple一社が本体を製造していることもあり、どの機種も同じセンスで色調整が行われ製品として出荷されるが、Windowsはメーカーが多すぎるために、メーカーが違えば色のセンス(癖)が違うという事が起きやすい。

実際、カラーマネジメントシステムの代表的規格でsRGBというのがあるのだが、自分の持っているモニター4台を同じPCにつないで、sRGBボタンを押しても、同じ色には映らない。カラーマネジメントシステムというのであれば、ボタン一発で同じ色になって欲しいのだが、現実はそうではないのだ。

問題はモニターばかりではない。本体も出力する色の傾向が機種ごとにバラバラであり、モニターを手動で色合わせしても、本体を変えたらまた色が変わるという事が実際に起こるのだ。

ノートパソコンを複数持っているユーザーは試しに並べて、同じ画像ファイルを表示してみて欲しい。

果たしてあなたのノートパソコンはすべて同じ色で表示されるだろうか?

 

そういう間違いが起こらないように色再現性が統一されているのがMacなのである。

詳しいことは以下のリンクを参考にするといいだろう。

miyahan.com | 液晶ディスプレイとカラーマネージメント

 

なお、Windowsでもモニターキャリブレーションツールという機器を使うことで、調整可能だがカラーマネジメントの概念を理解していなければ使いこなしは難しい。また、安い機器では内臓のカラーフィルターが湿気で劣化しやすく、1年程度でダメになってしまう事もある。結局高価なモデルを買い直す羽目になるのでご注意されたい。

お勧めは以下のモデルだ。

 

元の娘さんのパソコンを探している方のブログのコメントで、高価なプロ用モニターの購入を薦める意見があるが、あれも100%の性能を発揮させるには別売りのキャリブレーションツールが必要だ。

BenQ カラーマネージメントモニター ディスプレイSW2700PT 27インチ/WQHD/IPS/Adobe RGB

BenQ カラーマネージメントモニター ディスプレイSW2700PT 27インチ/WQHD/IPS/Adobe RGB

 

 

推奨のキャリブレーションツールは上の機種の一つ下のモデルだが、それはカラーフィルターを使用する機種で劣化の心配がある。長く使うのであれば上のツールが結局必要になる。分光計方式と書かれている機種なら劣化しない。最初に目安として調整すれば良いとの考えもあるが、モニター自体も経年変化があるし、環境光が変われば調整が必要と、細かい事にこだわり始めるとキリがないのである。

 

写真のプロを志すというのであれば、高価なプロ用モニターとキャリブレーションツールを揃えてもいいと思う。しかし、そこまでは必要ない、もっと気軽にやりたいというのであれば、取り合えずMacがお勧めである。 

クリぼっちだから、無駄な趣味に没頭するよ

新進の人気ブロガーうさぎたんが、

クリぼっちは、どのように過ごすのがいいのか? 極力、家に避難しておきましょう。 一番オススメなのは、趣味に没頭することです。

クリぼっちが24日、25日に絶対にしてはいけないこと。過ごし方も紹介。 - 30歳からの敗者復活戦

こう書いているので、クリスマスは無駄な趣味に没頭することにしたよ。

 

先日のラジカセの記事で、古いラジカセを中途半端に修理して放置してあるのを思い出してしまった。

 

snep1000.hatenablog.com

 

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この古いラジカセ、カセット部が不良で正常に動作しない。

最初、モーターの回転を伝えるベルトが溶けてなくなっていて、全く動作しなかった。それを代用のベルトを取り付けて、巻き戻し早送り、ミュージックセンサーによる頭出しもできるところまで復旧した。

ところが、肝心の再生がいまいち調子が悪い。

キャプスタンとピンチローラーによるテープ送りは正常で、一応音もきれいに再生される。しかし、そのまま聞き続けると中でテープがぐちゃぐちゃに絡まってしまうのだ。

原因は巻き取りリールがスムーズに回っておらず、時々止まってしまうのだ。

10秒くらいはまともに聞けるのだが、そこで停止させないとカセットの中でテープが巻き取られず悲惨な状態となってしまう。

再生以外の動作はほぼ完ぺきで、そこまでもっていくのにも分解を10回程度繰り返して苦労している。特にオートシャットオフのメカニズムである、振り子のカムに引っ掛けてあったバネをミスで飛ばしてしまい、元の取り付け方が不明となったのは痛かった。

あーでもない、こーでもないと、試行錯誤を繰り返し、ようやく正解を見つけたところだったのである。

テープをつけないで再生ボタンを押すと、2,3秒回った後に自動的にボタンが解除される。早送り巻き戻しもテープが止まったところで、ボタンが解除され、オートシャットオフの動作はバッチリである。

巻き取りリール用のローラーも全く動作しない訳ではなく、回っているのだが、テープを取り付けると回転が不安定になってしまうのだ。

完全にダメではなく、非常におしい状態である。

とはいえ、うちにはカセットテープを再生できるデッキは他に幾等でもあるわけで、これをどうしても直さなくてはいけない理由は全くない。性能だって、もっと音の良いオーディオデッキがある。

 

だから、完全に無駄な趣味なのである。

 

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そういうわけで、しばらく放置していたのだが、またしても分解修理することにした。

意識高い系やミニマリストの人にとっては、無駄の極致というものだろう。

貴重な人生の時間を無駄に潰している、さっさと捨てればいいのに。

そう思われるに違いない。

そのような無駄をやっているから、クリぼっちになるのだ。

全く正論だ。

だが今更、恋人探しに街へ繰り出すにしても、おいしいごちそうを買う金もない中年ジジィに何ができるというのだ?

 

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問題の巻き取り側のローラー台だ。外周にゴムローラーが押し当てられて回転する仕組みなのだが、テープを取り付けるとスリップして回らなくなるらしい。

外周に油が付いている可能性があると思ったが、問題ないようだ。

だが残念なことに、これを軸に止める為のワッシャーが破損してしまった。

このワッシャーも作業ミスで何処かに飛ばしてしまい、代用品である。

適当な薄いプラ板をリング状に削って使っていたのだが、本物程強度がないのだ。また作り直しである。

 

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写真中央のゴムのローラーが、レバーで巻き取りローラー台の外周に押し当てられて回転する仕組みになっている。

このゴムが経年変化で劣化して、うまく動力を使えることができないのだろう。

部品があれば、交換して一件落着というところだが、当然新品の交換部品など持っていない。

さて、どうしたものか?

 

こんな感じで無駄に時間は過ぎていく。

ラジカセの定義「把手が必ずある」ってマジでいってんの?!

異議あり。

巡回ブログで、展覧会レビューの好きな方がいて、そこで気になる言葉を見た。

blog.imalive7799.com

パルコミュージアムで開催中の「大ラジカセ展」で監修者の松崎順一氏が、ラジカセの定義を挙げていて

 

  1. ラジオとカセットが付いている。
  2. 把手が必ずある。
  3. 電池で使える。

 

であるというのである。ただし、これは自分が上記ブログを見て解釈した言葉であり、監修者自身の言葉を直接引用するのであれば

僕が考えるラジカセの定義は1.ラジオとカセットが付いている。2.把手が必ずある。3.電池で使える。
この3点がラジカセの定義と思っている。
あえてもう一つ付け加えるならばワンピースこそ最高なのである。

ラジカセ考 - デザインアンダーグラウンド ラジカセ・カセットテープ・オーディオの販売

となっていて、日本語としておかしな表現、微妙な文章である。「定義」とは、或る物を明確に限定するものであり、「考える」という曖昧な表現と一緒にされるのはおかしな話だ。言い切ってこその「定義」であろう。

ここは仮に「定義」であるとして話を進めるが、自分は上記定義に当てはまらない例が多数あると知っていて、これを「定義」とするのは問題だと思う。

  1. ラジオとカセットが付いている。
  2. 把手が必ずある。
  3. 電池で使える。

1と3については、まあ異論がない。問題は

2.把手が必ずある。

である。つまり横長の持ち手が必ずラジカセには付いているというのだ。

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この写真は自分の持っている「ヘッドホンステレオ ラジオカセットレコーダー」である。取扱説明書にそう明記されている。

「ヘッドホンステレオ」であると同時に「ラジオカセットレコーダー」でもあるのだ。

ラジオカセットレコーダー=ラジカセ

ではないのか?

手のひらサイズであるがゆえに、把手の様なものは付いていない。監修者の松崎順一氏にとっては、これはラジカセではないらしい。 

ヘッドホンを使わなくても聞くことのできるスピーカーが付いていて、AM/FMラジオが付いているので、単なるヘッドホンステレオではなく、ラジカセであると自分は思うし、メーカー自身がラジオカセットレコーダーと明記している以上ラジカセであるのは間違いないのだが。

まあ、いいだろう。自分の所有物はヘッドホンステレオでもあり、携帯プレーヤーだと言われれば、仕方がない所だ。

 

だが以下の例はどうなんだ?

http://www.video-koubou-topaz.jp/sony-boombox-photo/P1030791.jpg

http://www.video-koubou-topaz.jp/SONY-BOOMBOX-1975.html

SONY CF-1150(pro 1150)という機種である。

やや小型ではあるが、携帯プレーヤーというには大きく堂々としたスタイリングが魅力的な機種だ。ただし、把手となる可動式の横長のハンドルはなく、革製のキャリングベルトで代用されている。持ち手にはなるが、ベルトを普通把手とは言わないだろう。

この堂々としたスタイリングの機種を、監修者の松崎順一氏はラジカセと認めないのだろうか?

同じSONYの機種では、もっと有名なものがある。

http://radiokobo.sakura.ne.jp/Geocity/SONY/FX-300a1.jpg

http://radiokobo.sakura.ne.jp/Geocity/SONY/FX-300.html

FX-300 JACKALである。

ラジオカセットレコーダーであると同時に白黒テレビが搭載されていることで有名な機種だ。ミリタリー調のメカニックな外観が、オタク心をくすぐりコレクターに人気の機種だ。これも把手ではなく、キャリングベルトである。これもラジカセではないのだろうか。

ラジカセではなくラテカセだからか?それともカセット操作ボタンの下の防護バーが把手だというのだろうかw

 

2016/12/22日追記>

ラジオの世界でSONYとしのぎを削っていたNationalのラジオカセットレコーダー、MACシリーズにも把手のない物がある。

MAC BCL RQ-585だ。これもキャリングベルトである。

http://www.geocities.jp/yumesawanachi/radio-image/national-rq585.jpg

http://www.geocities.jp/yumesawanachi/radio/national-rq585.html

上部に把手の様なものが付いているが、これは把手ではない。受信したいラジオ局の方向に回転して感度を向上させる指向性アンテナで、ジャイロアンテナというものだ。繊細な構造で、本体をぶら下げることができるほど丈夫なものではない。基部には「持ち下げて使用しないでください」という旨の注意書きもあった。

ジャイロアンテナの片側の端にはマイクが仕込んであり、回転させて正面に向けて使用することができるアイデアも盛り込んでいた。

しかしながら、一部のユーザーは注意書きを無視して、アンテナを把手に使ってしまい、ヤフオクに出回る個体の多くが破損しているのは残念である。

ジャイロアンテナを本体に対して90度の角度で回転させると、前後に出っ張るため、一般的な横バータイプの把手では干渉してぶつかってしまう。そういう理由があるのでキャリングベルトが採用されたのだろう。

<追記終わり

 

把手のないラジオカセットレコーダーは枚挙にいとまがないのだが、締めに真打を登場させよう。

モノラルラジカセ最後の名機といっても過言ではない、東芝のアクタス・パラボラ RT-2800だ。

http://www.geocities.jp/yumesawanachi/radio-image/toshiba-rt2800.jpg

http://www.geocities.jp/yumesawanachi/radio/toshiba-rt2800.html

改良型のアクタス・パラボラ マーク2 RT-2880と共に大ヒットを記録したので覚えているオールドファンは多いだろう。

イメージキャラクターとして水島新司の「野球狂の詩」のヒロイン、水原勇気が使われたことでも印象深い。

野球狂の詩 DVD-BOX[キャラクター編+水原勇気編]

 

水原勇気が宣伝したラジカセ

 

巨大なパラボラ集音器を標準装備することで知られる本機だが、それを本体に取り付けると、一般的な横長可動式バータイプの把手では干渉してしまうため、キャリングベルトだった。本機のベルトを肩に掛けて、屋外の生録に出かけるのが、当時のメカオタク少年の憧れだったのである。

 

ああ、何という事だろう。この堂々としたスタイルのラジオカセットレコーダーさえも、

ラジカセではない

というのであろうか?

 

 

まあ、言いたいことは分かる。「定義」などと大仰な事をいっているが、単に把手のあるタイプが好きなだけの話である。日本初のラジカセである「AIWA TPR-101」は大きなアルミ製のバーハンドルが印象的なデザインである。その印象が強すぎるのであろう。

それなら、それでいいが、展覧会の監修者だったり、ラジカセコレクターの第一人者を自称するのであれば、言葉には正確であるべきだ。

たとえ立派なコレクションはなくとも、思い出とともに豊富な知識を持った隠れた愛好家は、自分を含めごまんといるのである。

いい加減な事をいえば、当時を知らない若者はごまかせても、鼻で笑われるというものだ。

本当においしい通販の蟹はこれだ?!

自分が住んでいる福井は越前ガニの地元で、この季節になるとスーパーの店先でテントを出して売っていたりする。また車で45分~1時間程度走れば水揚げ漁港のある浜の店で茹でたてをいただく事もできる。そういうのはジューシーで最高においしい。そのため通販を利用することはあまりないのだが、そういう地域ばかりではないだろう。

たまに、アラスカ産の冷凍物を戴いたりもするのだが、地元産に比べると味が薄く水っぽく感じるのは、気のせいだろうか?

 

そんな疑問を持っていたところ、おいしい蟹の選び方について詳しく説明しているブログを見かけた。

hajimefuse.hatenablog.jp

元バイヤーという事なので、書いてあることは信ぴょう性が高そうである。

端的に言えば、

  1. カニの味は産地ではあまり変わらない。
  2. 捕獲してから茹でて冷凍するまでの時間で劣化が進む。
  3. 生食用を選ぶこと。

の3点が重要である。

細かい点では脱皮したては不味いといったこともあるが、Amazonや楽天の通販で選ぶのであれば、上記3点を先ず覚えておく事が重要と思われる。

 

カニの味は産地ではあまり変わらない

通販の蟹でまず我々素人が注目するのは、この点だが、上記ブログの説明では、どこの産地でも同じような環境で育った蟹を捕ってくるので、ほとんど差はないらしい。

国内産、ロシア産、アラスカ産どれも同じという事だ。

ロシア産、アラスカ産が通販で良く見かける産地だが、それを見ても差を見分ける目安とはならない訳だ。無視していい。

 

捕獲してから茹でて冷凍するまでの時間で劣化が進む

一般的に通販サイトで強調されるのは産地であったり種類(ブランド?)だったりするのだが、産地よりも重要なのはむしろこちらだ。

捕れたてをいち早く茹でて、また茹でたらすぐに冷凍しなければ劣化するというのだ。

いけすに放置してからでは、生きが悪くなるというのは、あの「美味しんぼ」で有名だろう。また、CS放送やケーブルテレビで人気のドキュメンタリーシリーズ「ベーリング海の一攫千金」では、捕って船内のタンクにカニを保管、死んでしまうと価値がないとは言っているが、港に戻るまで何日も漁を続けていたりする。

これらの蟹では不味いという話なのだ。

また、いち早く茹でたとしても、産地で店を出しているようなところは、通販用に冷凍するのが、店の売れ残りの場合もあるかもしれない。そのようなものも時間がたっているので劣化して不味いのである。

 

生食用を選ぶこと

これは単純に新鮮な方を生食用として選別しているという話だ。

貝類だと毒のあるなしが影響するが、カニは単純な理由らしい。鍋や焼きガニの話しかしていないなら、生食用ではないと判断していいだろう。

 

3点の基準に合う店は極めて少ない

さて上記3点をふまえて、おいしい蟹を売っている通販の店を探すのだが、なかなかに難しい。

なぜなら、具体的にこれらを説明している店がほとんどないからだ。

どこの海で捕れた最高級の〇〇蟹をプロの目で選別とか、どうでもいいことを声高にアピールされてもなー、という感じだ。上記基準で言えば、産地などはどうでもいいし、商売なんだから全員がプロであるw

 

例えば、Amazonベストセラー1位のこのズワイガニ。これは、どの種類の蟹でどこの部位を使っているとかの説明は詳しいが、加工方法には全く触れていない。産地は無意味だから書いてなくても良いのだが。

とどめは、使用方法が鍋や焼きガニと書いてある事だ。つまり生食用ではない。

甘さが違う。仕入れのプロが選んだ大ズワイガニ

と書かれているが、もうお察しだろう。おいしい蟹とはいえない。

そんな感じで、いろいろみてみたのだが、これというのを見つけるのは至難の業だ。

捕ってから何時間以内で茹でて、何時間以内で冷凍などと、具体的な数値はないから、生ものを選ぶのは難しい。

 

とはいえ、アンテナを張っていると偶然の出会いというものがある。以下はそうして見つけたお勧めだ。

楽天のメールマガジンで普段はすぐに削除するところを、たまたま開いて見たら見つかったのである。楽天のメールを毛嫌いする人が多いが、役に立つことも少なくない。

 

ここがお勧めの理由は、

船上ボイル、船上凍結

であるという事だ。つまり、捕ってからすぐに茹でて冷凍したという事に他ならない。

また凍結のまま仕入れて解凍も一切していないという事を強調している。

書かれていることが全て事実なら、元バイヤーのブログでお勧めする「おいしい蟹」の条件に合致する、素晴らしい商品だ。

過去の楽天での実績もあるので、嘘ではないのだろう。

 

量も上記Amazonの倍の重さで、値段もお得だ。

 

同じ店でタラバガニもある。

こちらも

船上ボイル、船上凍結

である。

 

素晴らしいという他ない。多くの蟹通販サイトでは、こうしたことを明記する事はあまりないからだ。「捕ってからすぐに茹でて急速冷凍しました」とあいまいに書かれる事が殆どである。

 

残念ながら、紹介するのが遅くなって、既にカニを買ってしまった人もいるだろう。もし、まだなら検討することをお勧めする。 

 

2016/12/21追記:以下の商品も船上ボイル、船上凍結のかにである。しかも宮城沖で獲れた国内産(関係ないかもしれないけど)だ。