昨日、自分の読者さんのブログで、PC内の設定をいじくっていたら、間違ってメールのデータを消してしまいパニックになったという話を見た。
ありがちな話ではあるのだが、同時に自分には根本的な疑問を感じた。
PC(この場合はユーザーの手元にあるローカルなパソコン)内のメールデータがなくなったとして、そんなに慌てる問題なのか?
というのは、自分の場合メールをローカルのパソコンにダウンロードしても、データはプロバイダのメールサーバーに全て残していて、何らかの問題でパソコンにあるメールが消えてしまっても、再びダウンロードが可能だからだ。
むしろ、メールの確認はローカルのパソコンにあるメールソフトを使わず、ブラウザからプロバイダのWebメールサイトにアクセスするのが基本である。
PCに保存したメールは、万が一プロバイダのサーバーに障害が生じてアクセス不能な場合か、最悪データ消失の可能性に対するバックアップという意味合いが大きい。
だから、ローカルのパソコンにあるデータがなくなったとしても、ダメージは少なく、全く放置するわけではないが、「またメールサーバーからダウンロードすればいいや」というくらいに軽く考えている。
上記ブログの文面から詳しい事は不明なのだが、恐らくはメールソフトを開いてメールを読むためにダウンロードしてしまうと、プロバイダのメールサーバーからメールが消えてしまう設定になっているのではないだろうか?
プロバイダ側にメールが残っていなくて、再ダウンロードが不可能というのであれば、確かにパニックに陥ったとしても不思議ではない。
どのメールソフトを使用しているのか定かでないが、自分の使用しているThunderbirdの場合であれば
ツール→アカウント設定→サーバ設定とクリックし、「ダウンロード後もサーバにメッセージを残す」のチェックボックスをチェックすれば、メールソフトでメールを開いてもプロバイダのメールサーバからメールが即座に消える事はない。
他のメールソフトでも同様の設定が可能な筈だ。
詳しくは、各プロバイダのサポートページにメールソフトの設定方法が書かれている場合が多い。
最近は知らないが、昔の記憶ではアウトルック・エクスプレスやアウトルックの場合、デフォルトのままではサーバにメールのデータを残さない設定だったような気がする*1。
恐らく、昔はサーバのデータ容量が少なく、また今日のようにブラウザからメールを見る習慣がなかった為、ダウンロードと同時にサーバから消す設定をデフォルトにしたのだろう。
だが、今日では無料でも容量は数ギガを割り当てられるのが普通だし、多端末を用いてブラウザからメールを見るためには、メールサーバからメールが消えてしまう設定では不都合が生じる。
自分の使用しているプロバイダでも、他の端末やWebメールを使用するときには、ダウンロード後もサーバにメッセージを残す設定をするように解説されている。
自分にとっては、常識ともいえるメールソフトの設定項目であるが、案外知られていない事なのかもしれない。
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*1:Windows7以降はOSにメールソフトが附属していないが、それ以前はOSインストール時にメールアカウントの設定もあって、メールの設定を変えようとしてアウトルックを開いてしまうと、いきなりメールのダウンロードが始まってしまいサーバーからメールが消えてしまうので、あわててLANケーブルを引き抜いた記憶がある。設定方法も「詳細設定」というボタンを押すようになっていて、いかにも初心者は触らない方がいいという雰囲気をかもしだしていて、不親切だった。