先日の屋外撮影で気になったレンズのフレア
フレアって何だ?という人に説明すると、強い逆光に向かって写真を撮った時に光がにじんで画像のコントラストが落ちたり、真っ白になってしまう現象だ。
カメラ用レンズでは、複数のレンズを何枚か組み合わせて使用しており、それらの表面同士やレンズを収めた鏡筒の中で光を乱反射してしまう事が原因で起きる。
現代のカメラ用高性能レンズでは、部品のレンズそれぞれに反射を防ぐコーティングを施して、入射した光の殆どをスルーするようにしている。高級なメガネレンズは、反射がなく、まるでレンズが無いように見えたりするが、あれもコーティングのおかげだ。
高価で性能の良いレンズは、コーティングの質も高い為、逆光にしても殆どフレアが起きない。
先日の撮影レンズSMC Pentax-F 35-105mm F4-5.6の頭に付く「SMC」とは、スーパーマルチコーティングの略称で、その名に嘘がないならフレアはもっと少なくても良いはずである。
という訳で気になって、よくよくレンズを点検してみると、前玉の内側に薄曇りを発見した。前玉のレンズをいくらクリーニングペーパーで拭いても綺麗にならないのである。汚れはレンズの内側にあるのだ。
前にも書いたように、このレンズはオークションで入手した中古品である。受け取った直後は、ぱっと見綺麗に見えたのだが。
レンズの内側が汚れている事は、中古品では良くある事で、直接手に取って実物を見られないネットオークションではギャンブルだ。それを納得した上で落札しているのだから仕方がない。
順光では問題なく撮影できるので、気にしないというのも、ありだが……
まず、レンズの前玉に百均で買った吸盤を貼り付けて……
あー、やってしまったw
良い子は真似しちゃダメですよ。
本当は蟹目レンチという専用工具を使って、レンズの周囲を止めているリングを外すのだが、悪い子はコンパスやデバイダーで代用する。
コンパスでも出来るが、針先が滑ってレンズを引っ搔いたら終わりである。
そうならないように、予防の意味で吸盤を貼り付けている。これなら、針が滑っても最悪レンズの中央部は無事である。
吸盤にはもう一つの役割があって、レンズを外す為の持ち手である。
リングを外すだけで、逆さまにすれば玉が外れるレンズもあるが、このレンズは粘着ゴムで鏡筒に貼り付いていて、何らかの方法で引っ張らないと外れないのである。
吸盤の中央の出っ張りを持って、こじることでレンズの前玉は外れた。
吸盤も、良い子は専用のレンズサッカーを使うのだ。
外してみると、やはり前玉の内側が薄く汚れていた。網目状のカビならすぐ分かったが、薄汚れだ。レンズクリーニングペーパーとクリーニング液で磨く。
慎重に元に戻して、撮影テストだ。
以前と同じ時間に庭のヤツデの葉を撮影したが、
あんまり変わんねーorz
分解清掃意味なしw
川の水面の反射は、場所を覚えてなくて、同様の写真が撮れなかった。
反射が弱くて、テストの意味なし。
他にも、フレアが出そうな条件で何枚か撮ってみたが、まあ、こんなものかという感じ。
ナノクリスタルコートとかいうニコンの単焦点レンズと比べてもしょうがないだろう。
スーパーマルチコーティングとかいったって、ペンタックスのレンズはマニュアルフォーカスのフィルムカメラの時代から、ずっとそう謳っているので。おまけにベストコンディションとはいえない中古レンズ。
前玉以外のレンズも汚れているかもしれないが、これ以上は触らないのが良さそう。
たった2300円で入手したのだから贅沢は言えない。
テストのついでに、菜の花写真のリベンジ
あまり上手くはないな。
そして、突然の撮り鉄
105㎜あれば、こういう写真もある程度撮れる。標準キットレンズのSMC Pentax-DA 18-55mm F3.5-5.6 ALなどでは、無理だろう。
PENTAX 標準ズームレンズ 防滴構造 DA18-135mmF3.5-5.6ED AL[IF] DC WR Kマウント APS-Cサイズ 21977
- 出版社/メーカー: ペンタックス
- 発売日: 2010/11/20
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本当はこれが欲しい。