以前予告したオーディオネタ。
居室で使用しているオーディオは、PCとPC用の5千円以下で買ったスピーカーだ。これで、上記のセットに迫る音質を出す為、どうしたかをエントリにしたい。
年内にやっておきたいこと【スネップ仙人】年内の予定エントリ他 - スネップ仙人が毒吐くよ
と書いていたが、既に使っているPC用スピーカーは改造しつくして、Before状態も記録していない為、説明が難しい。
そこで、まだあまり手を入れていない別の小型PC用スピーカーを材料にして、高音質化改造のエントリとしたい。
まな板に上げるのは、サンワサプライのマルチメディアスピーカーMM-SPL2だ。
箱に「超小型で高音質」と大きく書かれているが、箸にも棒にも掛らない音質で、聴くに堪えず、機器の動作確認用だけの為に一応残しているだけの、低音質スピーカーである。価格コムのレビューも読んだのだが、完全に騙された。
試聴の為に小型CDプレーヤーを用意したのだが、暫く放置していたため音が出なかった。その為、音源はEeePCに変更。WindowsXPのままだが、WAVファイルの再生だけなら問題ないでしょ。
サンワサプライMM-SPL2のスペック表。
周波数特性 200Hz~だから、低音が全く出ないのは推して知るべし。
だが、問題は「きゃんきゃん」と煩い中高音だ。中高音の質が高ければ、本格的なオーディオ用とはいえないまでも、BGMを流して楽しめる実用品になるのである。
現に低音は出なくても、それなりに楽しめる小型スピーカーはたくさんある。そのレベルに達していないのに「高音質」と書くのは詐欺に等しい。
実は、このスピーカーにも既に改造の手が入っている。
中央のスピーカーユニットの振動板には、ダンプ材を塗りつけ、重しのゴム板2枚が貼り付けてある。スピーカーの振動板を重くすると、低音が出やすい傾向となるからだ。逆にやりすぎると、今度は高音が出なくなってしまう。
普通の人はスピーカーユニット自体に手を入れるのは止めた方がいい。
右の黒い箱の内側には、防振用にブチルテープという物が貼り付けてある。ブチルというのはベタベタした粘り気のある合成ゴムで、オーディオマニアの定番ともいえる素材だ。これを適度に貼ると、余分な振動が抑えられて、落ち着いた音質に変る傾向がある。だが、やりすぎると音が死んで華やかさが消えてしまう。
何分にもバランスなのだ。単にアレをやったらいいとか、アレは悪いとかそういうものではないのである。
ブチルを貼るのは、試行錯誤が可能なので、素人が手を出しやすい。
本当は、箱の外側に貼った方が音質的には都合が良い。何故ならば、内側に貼りすぎると箱の容積が減ってしまうからだ。箱の容積は大きい方が、低音が出やすい。厳密には周波数に対応した箱の容積を決める数式があって、それを元に設計されているはずだから、箱の内側には手を入れない方がいいのだ。
見た目がかっこ悪くなるので、内側に貼っているだけだ。そういう意味で、やはりブチルの貼りすぎは禁物である。
箱の下側に見える白くて四角い物は、アルミ製のキューブだ。
「えっ、さっき箱の容積を減らしちゃダメってかいてなかったっけ?」
その通りだ。だが、このスピーカーは左右の箱で、中身が大きく違うのだ。左は単純にスピーカーユニットだけだが、右は電源トランスやアンプの基盤等が入っている。
ステレオスピーカーシステムとしては、左右の箱の中身が違うというのは、良い事ではない。同じ物か、左右対称でなければいけない。
だから、バランスをとるために電源トランスの大きさに近いサイズのキューブを取り付けた。材質はステンレスや鉛のような重い物の方がベターだが、手近にあった物を利用しただけである。
さて、これだけ手を入れて、肝心の音はどうなったか?
結果は、多少聴きやすくなったかなー?という程度でしかなかった。
プラセボといわれても否定できないだろう。
だめじゃんw
元々、物理的改造にはあまり期待していなかった。前に改造したPC用スピーカーでも同様の結果だったからだ。それよりも、劇的な効果をもたらしたのは、内臓のアンプ基盤の改造である。