昨年の11月に1000円以下で買える激安の中華スパイダーサドル に取り換えた。
元のサドルが痛んでしまったので、取り合えずって感じで換えたのだが、やはり乗り心地が気に入らず、ずっと次に換えるサドルを物色していた。
先日、ようやく良さげなサドルを見つけたので購入。
VELO(ベロ)のSENSO SPORTS-Z(センソー スポーツ-Z)である。
ちなみに、ベロはGIANTの純正サドルにも採用される台湾大手のサドルメーカーだ。手頃な価格で良質なサドルを提供するメーカーとして知られる。
さて、中華スパイダーサドルの乗り心地が気に入らないと書いたが、どの辺が気に入らなかったのか?
良く言われるのが、クッション材のないプラスチックその物の座面なので、固いという事だが、そうではない。
50~60㎞程度の中距離のサイクリングを日常的に行っているが、その程度であればお尻が痛くなることは全くない。80㎞以上になると流石に痛みを感じたが、見た目で思うほどには固くて不快という物ではない。
もちろん100㎞以上走っても、痛くない方が良いのは当然で、それも一応不満といえば不満ではある。
しかし、最も不満だったのは、横から見た時の座面の形状である。
上の写真の様に、中華スパイダーサドルは座面の後ろ側が上方に反り上がっているが、ベロ センソー スポーツ-Zは平らである。
上に反っているとその部分に尻が当たって、それ以上腰を後ろに下げにくくなる。
自分は『やまめ乗り』という乗り方を取り入れていて、平地の高速巡航時や下り坂では腰を後ろにずらして上体の前傾を深くする。それがやりにくいのである。
一応、お尻を浮かせて座り直せば、反った部分がたわんで座る事は可能であるが、面倒くさいし、ボヨンボヨンと反動を感じるのも気持ち悪かった。
というわけで、サドルの後ろ側がなるべく平らな形状、かつ懐具合の関係で 2000円程度で買える条件で、いくつか絞り込んでみたのだが、決め手に欠けていた。
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ある物は重量が重く、ある物は品質的に不安があった。形状も単に後側が平たい以外の要素があって迷うところである。
いずれにしても、田舎なので実物を触れるはずもなく実際に買って使ってみる以外に確かめようがないのだが、貧乏だけにハズレを掴みたくないのである。
散々悩んだが、結果的に選んだのが、元々使っていたサドルと形状が瓜二つのベロ センソー スポーツ-Zという訳である。
元々自分のロードバイクに付いていたサドルと並べて写真を撮ってみたが、御覧の通り全くの同形状である。
そう、つまり元々付いていたサドルもベロのOEM品なのである。
色が剥げたり汚れたり傷が付いてしまったので、替える事にしたのだが、座り心地については不満という不満が無かったのだ。
それならば同じ物を購入すれば、外れる事もないという単純な理由だ。
もっとも、元々付いていたサドルがベロのOEM品である事は確かだったが、形が本当に同じ物という事までは分からない。ネットに散らばる写真を睨めっこして、多分同形状で間違いないだろうという事で購入に踏み切った。
結果並べてみると、同じ形状だったという事である。
ただし、元々付いていたサドルと、今回購入したベロ センソー スポーツ-Zが単純に色違いの同じ物かというと、そうではない。
重さを量ってみると、
- 元々付いていたサドル=301g
- ベロ センソー スポーツ-Z=261g
- 中華スパイダーサドル=193g
である。
実はベロ センソーにはいくつかバージョンの違うサドルがあって重さが違うのである。
ベロ センソーでもVL-3260という型番のサドルは重量が350gもあるのだ。
自分のロードバイクはカタログ重量が11.5kgもある重量級なので、替えるなら少しでも軽量化したいところである。元々付いていたサドルが301gなのに、それより重いサドルに買い換えるのは避けたい。
そういう事情なので、先に候補に挙がったサドルも全て300g以下の重量である。
欲をいえば、中華スパイダーサドルと同等の200g以下が理想であるが、2000円程度という価格の縛りがあるので無理である。
座り心地を無視して、スパイダーサドル同様にクッション材の無い中華カーボンサドルにするか、ん万円するカーボンベースの有名ブランドサドルでないと200g以下は無理だろう。
ぎりぎりの妥協点が260gのカタログ重量だったベロ センソー スポーツ-Zなのである。
自分のロードバイクにインストールすると以下の具合である。
中華スパイダーサドルに比べるとシャープさがなくややダルな印象だが、高級感では当然こちらの方が上だ。まあまあのマッチングだろう。
実走すると、慣れていた以前のサドルのままの乗り心地である。腰の前後の移動も元通りやりやすくなった。座面のクッションの固さは以前の物より固くなっているが、中華スパイダーの固さに慣れているので、不都合ではない。自分は全くの初心者の域を脱しているので、ふわふわのサドルより固めのサドルの方が良い。恐らくロングライドでも問題ではないだろう。
というわけで今のところ満足しているのだが、値段は最初の想定より高くなってしまった。
自分が購入した時点では2680円だったが、2019/03/18現在で3千円を超えている。実は今年の1月に1803円だったが、この時は選択に迷っていて購入に踏み切れなかった。その後3千円台に値上がりして、再度2千円以下になるのを待っていたが、2680円までにしか下がらず、仕方なくこの値段で購入した次第。1月に安くなる以前も3千円台だったので、3千円台が本来のこの商品の価格なのだろう。
少々予算オーバーであるが、長い目で見れば良い買い物だったと思う。
サドル中央部のカラーバリエーションは赤・黄・青・白・黒があるのだが、品薄で手に入れにくい商品になってしまっている。どうやら、輸入代理店が引き上げてしまって、このシリーズは日本では手に入らない物となってしまったようだ。
以前はヨドバシや、楽天でも売っている店があったが、現在はアマゾンで一部在庫があるのみである。台湾本国では売っているらしく、生産中止という訳ではないそうだが、困ったものである。