自分のロードバイクは年式が古く、現在売られている2×8速ギアの入門者向けロードバイクで使われているSHIMANOクラリスというコンポではなく、前身の2300という旧型コンポが使用されている。
変速の段数は同じであるが、今のクラリスとは違うところが色々ある。
その中で最も大きな違いが、STIレバー=デュアルコントロールレバーの変速操作法である。
STIレバーでは右レバーでリア変速機を操作、左レバーでフロント変速機を操作する。
それぞれのレバーでシフトアップとダウンを操作するが、話が複雑になるので、先ず右レバーについて話そう。
リア変速機のシフトダウン方法は、ST-2300もクラリスも同じで、ブレーキレバーを車体中央側に指先で押し込む事で行う。手前に引けば、勿論ブレーキがかかる。
逆にシフトアップする方法が、ST-2300とクラリスでは違っている。
ST-2300ではブレーキレバーの支点近くの車体中央側に引き金のような突起が出ていて、これを親指で押し下げる。
クラリスの場合はブレーキレバーの中間あたりの手前側にもう一つレバーが重なって付いていて、それを車体中央側に指先で押し込む。
左レバーでは、シフトダウンとアップの関係が右とは逆になっていて、ブレーキレバーではシフトアップとなり、他の突起及びレバーがシフトダウンとなる。
要は変速操作の一方を、親指で押すか、他の指で押すかの違いである。
しかし、この違いが実際に乗って操作すると大違いで、親指で操作する方は、ドロップハンドルの下側を握ってしまうと、指が届かず、いちいち上に手を握り直さないと操作できない。
親指以外の指先で押す方は、上でも下でも操作する事が出来る。
当然主流なのは、クラリスの方式で、シマノの上級コンポは全てこの方式である。現行品では、クラリスより下のターニーが親指シフト方式として残るのみである。
何故、ロードバイクとしては中途半端な親指シフト方式があるのか、はっきりした事は知らないが、ビギナーは前傾を嫌ってあまり下ハンドルを握らないから、またはデュアルコントロールでないブレーキレバーの場合、別体の親指で操作するシフトレバーをハンドル上部に装備する事があってそれに慣れている人もいる、といった理由が考えられる。
また一部のツーリングを主体とするライダーからは、こちらの方が使いやすいという声も無くはない。
確かに、平地をポタリングで緩く走る分には、下ハンを握る機会はめったにない。
ところが、ヌルい初心者とはいえ、自分のように毎度練習コースが峠道となると事情が違ってくる。上りは上体を起こして乗るのが普通なので問題ないが、下りは重心を下げる為とブレーキレバーをしっかり握り込む為に下ハンドルを持つことになる。
強い下り一方であれば、下り始めに上ハンで一番重いギアに一気に変速して、後は変速なしで、ずっと下ハンを握ったまま下る事になる。
しかし、途中変速しないなら、それでいいじゃないかというと、それがなかなか面倒くさい。急な坂で直線が短くカーブが迫っているときは、とにかく急いで上ハンでのシフトアップを終了させないとブレーキングが間に合わないので忙しい。
また、途中でアップダウンがあるとその都度姿勢を変えてギアを変えたい場合もあるが、面倒なのでそのまま変えずに我慢したり。
そして、全然ダメなのが、下りの途中で交差点があって一時停止する必要がある場合。再発進の為にリアのギアをダウンするだけでなく、フロントをインナーに落したいのだが、ブレーキングで下を握っているので、上に持ち替えられない。リアは下ハンでシフトダウンできるが、フロントは逆で上ハンでないとシフトダウンできないのだ。ブレーキングの途中でリアブレーキを抜いて上ハンに持ち替えるなんて危ない事は絶対に出来ない。結局、アウターギアのまま緩々と漕ぎだすしかないのである。
ヌルい初心者だから、手を抜いたところで大した差ではないと思うが、乗ってて面白くないというかストレスが溜まるのである。
特に自分は、以前エンジン付きのバイクに乗っていて、山道を走るのが好きで、カーブの進入ではしっかりシフトダウン、脱出ではシフトアップしながら加速を繰り返していたので尚更である。
上りは、全く違う乗り物と割り切っているが、下りの峠はこれはこれで面白いのだ。
そんな感じで、もうどうにも現状が我慢できなくなった。当初はクラリスでも新型のR2000にするプランもあったが、予算は無いし中古も安くならないし、旧クラリスの方がワイヤーの取り回しも2300と同じで良いから面倒くさくないと、ST-2400の中古をポチってしまった(例によって、長い前置きで済まない




中古のST-2400も5千円以上を出せば程度の良い物が入手可能なのだが、3千円とケチった為、程度が非常に悪い。動作は問題なかったが御覧の有様である。
特に正面の写真の黒いプラスチックの白化と透明レンズ部の黄変が酷い。
ちなみにST-2400は透明レンズ部のみを補修パーツとして入手する事は出来ない様である。
ST-2300はこのパーツのみを入手出来たのだが、残念である。
似た形のSTIレバー、ソラST-3500の透明レンズを含むネームプレートも入手できるが、クラリスST-2400はダメだ。似ているが流用も出来ない様である。
だから、ST-2400の中古を狙うのであれば、ここが綺麗な物を選ぶべきだ。たまに写真を左右からしか撮っていなくて、この部分を見せない出品を見かけるが、わざと見せていない可能性もあるので警戒した方が良い。
黄変も嫌だが、割れていたとしても、NC/NRだったらどうにもならない。
自分のも、割れていないのは確かだったのだが、写真が不鮮明で黄変は怪しかった。
多分黄変していると思ったが、このところST-2400の出品は少なく、また予算も無いので、ダメそうな物に手を出した。
ダメでも諦めがつくというヤツだw
とはいえ、このまま使うのは悲しすぎるので、劣化を何とかすべく足掻いてみる。
まず、透明レンズの黄変は、漂白剤のワイドハイターEXパワーを試してみた。
以前、パソコンの黄変したキーボードやケースをこれで漂白した記事を見たからだ。ワイドハイターEXパワーにはオキシドールが含まれていて、更に紫外線に当てると化学反応が起こって、黄変したプラスチックが元に戻るのである。
本当は透明レンズ部を黒いプラスチックと分離して液に漬けたかったが、ヘマして割るかもしれないので、綿棒で液をぬりぬりして日光に3時間ほど当てた。
完全に色は抜けなかったが、半分くらいの薄さにはなった気がする。透明度もいくらか回復した。
これ以上は、クルマのヘッドライトの黄ばみを除去するキットを使うと良いと思うが、そこそこの値段がするので、中古を安く買った意味が無くなってしまう。
やはり最初から、綺麗な中古品を入手するのが肝心である。
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次に、白化した黒いプラスチックの再生。
これには、こちらの魔法の液体を使う。
自動車用品のクリンビューブランドのメーキャップという保護・つや出し剤である。
しかし、これは30年くらい前に購入した物で、現在では売られていない。
類似品で今も売られている物で有名なのは、ポリメイトだろう。
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買った当時はポリメイト・メーキャップ・アーマオールの三者が盛んにTVCFを打っていたが、メーキャップは脱落したようだ。残ったポリメイトの方が良いのかも。
そんな事はどうでも良いが、これをウェスに付けて劣化したプラスチックに擦り込むと、あら不思議。黒々とした光沢が蘇るのだ。
てな感じで、以下After写真である。




分かるかなー、分かんねーかなw
あとレバー部の擦り傷と、色が薄くなった変速インジケーターの指針も、プラカラーでレタッチしてある。
このネタ次回も続く。

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