宮本武蔵と巌流島の決闘を戦った、佐々木小次郎が秘剣「燕返し」をあみだしたことで知られる福井の名所、一乗滝に行ってきた。
以前最後に行ったのは小学生高学年だっただろうか。福井市内では一乗谷朝倉氏遺跡と共に遠足コースとしてポピュラーである。
今更出かけたのは、福井市中心部からクルマで30分以内の近場で、例によって単に写真を撮りたかっただけだ。
途中、一乗谷朝倉氏遺跡に立ち寄って写真を撮りたくなる誘惑にかられたが、こちらはまたの機会にスルー、ひたすら行き止まりとなる一乗滝に向かう。しかし、最終地点の駐車場は満車。さすが、こんなマイナー観光地でも夏休みは違うらしい。
違法駐車する者も多いが、いったんUターン、手前600mほどの地点まで戻って駐車する。結局50分近くかかってしまった。
福井市中心部から約30分の近郊だが、山深い地域である。
最終地点の駐車場から、更に5分ほど徒歩で奥に進む。
こんな具合に見物客でいっぱいだ。
人の対比で分かる通り、落差は12mほどで、そう大きな滝ではないが……
滝壺は狭く浅く、間近まで寄る事が可能で、接近するとなかなかの迫力である。
水量も多く、小次郎は激しい水の流れを斬る事で、燕返しを会得したのだろう。
シャッタースピードを遅く設定すると、水の流れが繋がって綿のように見える。
滝壺から流れ出す清流。真夏だが、付近は水煙の所為か、とても涼しい。
下から上を見上げると遊歩道らしきものが見えたので、滝の上に登ってみる。
落水地点は草木が生茂っていて直接見る事は叶わなかった。
隙間から僅かばかり見える滝を撮る。
自分が小学生時代に訪れたときは無かったと思う小次郎の像。
一応有名ではあるが、敗れたことで有名というのは、朝倉氏も同様であり、この地が全国的にマイナーであるのは、そのことが原因なのだろう。
福井市中心部にある柴田勝家の居留地跡とて同じ。
全国区となりつつある恐竜博物館も、亡びた生物である。
「亡びの地、福井」と言ったら自虐すぎるか。