スネップ仙人が毒吐くよ

60代独身じじぃの独白記


シマノ最新鉄下駄WH-RS100の走行インプレッション

さて、前回前々回とシマノの最新鉄下駄WH-RS100にホイール交換した理由を述べてきたが、実際に走ってみた印象はどうか?

 

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ホイール交換後今日まで、いつもの練習コース3回、国見岳裏コース1回、計約150㎞走ってきた。

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国見岳の方はスプロケを12-25Tから13-26Tに替える前との比較になるので、厳密にホイールだけの差とはいえないが、いつもの練習コースではスプロケに体感できるほどの差を感じていないので、問題ないだろう。

あくまで、個人的印象だし。

結論を先ず簡単にいうと、

  • 速さと軽さは多少の向上は感じる
  • 乗り心地はかなり良くなった
  • コーナリングの安定感が大幅に向上

という感じ。

 

速さと軽さは元のホイールより前後で400g軽いので、相当向上すると思っていたのだが、期待が大きすぎたのか物足りなかった。

全然という訳ではないが、ちょっとだけ軽くなったかな、加速が少し良くなったかなという程度。国見岳の激坂で楽になったかと思えば全然で、軽く失望。

スプロケよりは、体感があっただけマシ。

冷静に考えれば、所詮並みの鉄下駄だし、400g軽いといっても、最外周のリムが軽ければ効果があるが、スポークの本数が元よりだいぶ減っているし*1、ハブも軽くなっているのだろう。

空力的にも、元のホイールはリムの高さが30㎜だったが、RS-100は24㎜で、ワイドホイールの25Cタイヤで段差がないという効果はリムの高さで相殺されてしまい、35㎞以上の速度の伸びは変わらないという印象。

 

乗り心地は何が効いているのかよく分からないが、かなりソフトになった。

軽くなっているので、バネはないのだが、車でいうところのバネ下荷重が減って路面追従性が良くなったともいえるし、スポークの張りが元のホイールより柔らかめであるのも原因かもしれない。

洗濯板みたいな路面の荒れを感じるところで、後輪がバタバタ暴れる感じが大分落ち着いて跳ねにくくなった。

 

コーナリングの安定感は、感動できるレベルで良くなった。23Cのタイヤについては分からないが、元のホイールに25Cタイヤの組み合わせでは、車体を倒し込むときに急にグラリと倒れ込むような怖さを感じたのだが、スッと自然に寝かせる事が出来て怖くなくなった。調子に乗ると大けがをするので、ほどほどにしなければならないが、峠の下りが楽しい。ワイドホイールの効果を非常に感じる。

 

あと気になるのは、乗り心地の件でもいったが、スポークの張りが弱くて剛性がないのか、激坂で踏み込むと左右に撚れる感じがある。元のホイールでも感じたが、ブレーキシューに当たる音がする。元のホイールではリアブレーキのシューの左右の間隔を調整すると鳴り方が変わったので、撚れて当たっているのは間違いないと思う。

自分はブレーキの遊びを狭くするのが好みだが、広げるか、スポークをきつめに張るか……

せっかくブレがない状態で農林されているので、素人が下手にいじるのは止めた方が良いだろう。

話の順番が全然逆で、書き忘れたが、通販で工場直送の状態で納輪された。理想的には通販でなく、実績のあるロードバイクの店頭で購入した方が、良いという話である。通販の場合は、ブレブレでゴリゴリの外れを引く可能性もあるというのだが、まともな店の販売なら振れ取りや玉当たりの調整をやった上で売られるからだ。しかし、自分の場合全く問題はなく、振れもなければ、回転も適度な重さでスムーズだった。

 

まあ、この種の安ホイールに剛性を求めるのは土台無理な話で、せめて一つ上のWH-RS300のようなストレートスポークのホイールでないとダメなのだろう。

 

リアだけでもRS300に替えたりして。

 

とはいえ、路面状況が悪くて23Cタイヤを諦めワイドホイールを選んだわけなので、乗り心地が良くなったのは、悪くない結果である。

*1:元は前後とも28本、RS-100は前20本後24本

シマノ最新鉄下駄WH-RS100は25Cタイヤに最適なワイドホイール

前回の続き。

 

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さて、前回ホイールを交換した理由のひとつが重量だと書いたが、それだけではシマノ WH-RS100を選んだ理由にはならない。

予算が限られる事も、また理由であるが、それも決め手ではない。

何故なら、同価格帯にはシマノだけでも従来品のWH-R501とWH-RS010の2種があり、ヤフオクなどで入手可能な中古品まで手を広げると、他にも選択肢がある。

 

中古は程度の問題があるのでリスキーであるが、上手くいけば高性能で見栄えのいい品を手にれるチャンスがある。

代表的なところで

フルクラム レーシング7の旧タイプ*1

シマノ WH-RS11、WH-RS30、WH-R550

見栄えでいえば、レーシング7は圧倒的に派手でカッコよく、重量も鉄下駄と呼ばれる1800g台を下回る1700g台である。

しかしながら、ハブに使われているベアリングがシールドタイプで、カップアンドコーンというタイプでないのが面白くなかった。

シールドタイプの場合は分解調整が不能で、傷んだ場合は特殊工具を使って同タイプのベアリングに交換するしかないのである。カップアンドコーンの場合は、素人でも分解調整が可能である*2

シマノのホイールは全てカップアンドコーンタイプのベアリングである。

WH-RS11、RS30、R550は重量的にはRS100より多少軽いくらいで全て鉄下駄だ。しかし、スポークとハブの接続方法が違っていて、ストレートスポークである。普通の安ホイールは接続部分で曲がっていて首折れスポークという。ストレートスポークは張力を掛けても接続部分で折れたりしないので、剛性が高く、踏み込んだ時の反応性が良い。スポークの本数も減らせるので空力的に有利で、独特な形状のハブと合わせて見た目もカッコよくなる。

 

Shimano rs11?Rear Wheels???ブラック、9?/ 10?/ 11スピードby Shimano

中古では、他に1600g台というアレックスリムのA-CLASS ALXシリーズのホイール*3なども安く出ていて、魅力的だったが、結局物色を諦めた。 

何故なら、上記のホイールは全て旧来の規格のナローホイールで、近年流行のワイドホイールではないからだ。

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ワイドホイールとは何か?

上の写真は自分のシマノWH-RS100のリムにあるマーキングである。「622X17C ALLOY」とあるが、17Cがリムの内側の幅を示している。

旧来この数値は15Cが標準だった。それが近年では17Cに変わってきているのである。Cというのはリム幅の規格の事でA,B,Cと3種あるのだが、普通Cしかないのでそれは無視して良い。単に15より17の方が幅が広いのである。それ故ワイドホイールなのだ。

 

15Cのリム幅の時代は、タイヤも700X23Cという規格が主流だった。

入門者向けの安いロードバイクは25Cという23Cよりもやや太めのタイヤを履いていたが、ミドルグレード以上の上級車は全て23Cのタイヤだった。入門者もしばらく乗って慣れると、細い23Cのタイヤに履き替えて、軽い速いと喜んでいた時代がしばらく続いていたのだ。

しかし近年の研究で、タイヤは同じ空気圧という条件であれば、むしろ太い方が転がり抵抗が低いという事が明らかになった。

従来のイメージでは、タイヤは細い方が抵抗が少ないように思われたが、事実はそうでなかったという事である。ただし、研究では同じ空気圧という条件が付くので、23Cタイヤでは25Cタイヤよりも高圧にすることで抵抗を減らしていた事も、また事実である。

つまり裏を返せば、太めの25Cタイヤでは、空気圧を低めに設定しても転がり抵抗は低いという事である。

ロードバイクの空気圧はママチャリよりも遥かに高く、それ故乗り心地は固い。慣れていない入門者向けに低価格のロードバイクでは従来太めの25Cタイヤを装着し、上級者は空気圧の高い23Cタイヤを履いていたのである。

 

太くて乗り心地の良いタイヤでも、転がり抵抗が変わらないかむしろ良いというのであれば、細いタイヤを無理に履く理由も薄くなるので、近年は上級車でも25Cタイヤを装着するようになったのである。

ところが、従来の15C幅のホイールにそのまま25Cのタイヤを履かせると都合の悪い事も生じるのだ。それ故、25Cタイヤに最適化された17Cのワイドホイールが必要となるのである。

 

1つ目の問題点は、空気抵抗が悪くなるのである。

ロードバイクのホイールはディープリムといって、横から見ると少し厚みがあるように見える。これは車輪の断面がタイヤだけだと前後が短い丸となって後ろ側に渦が出来てしまい抵抗となるので、前後方向に長さを稼いで、なるべく翼のような断面とするための措置である。

ただし、あまりリムの高さを増してしまうと横風が当たって安定性を失ったり、リムの重量が増してしまうので、バランスの良い所で一般車は24㎜~30㎜といった高さに抑えてある。50㎜以上あるディープリムもあるが、あれはレースで直線速度を競う為の特殊なホイールである。

campagnolo(フリガナ: カンパニョーロ) BORA ULTRA 50 WO DK F/R UD ホイール ・フリーボディー:campagnolo9/10/11S ・CULTベアリングシステム WH15-BOCFRDK

ところが、従来の15Cのホイールに25Cのタイヤを装着すると、タイヤの方がリムの幅より太くて、リムとの継ぎ目に大きな段差が生じてしまう。段差が生じると、そこでまた空気の渦が発生してしまい、抵抗となるのだ。

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25Cタイヤの太さに合わせてリムの幅を17Cに広げて段差を無くす事で、車輪の側面が平面化されるので、空気がスムーズに流れ空気抵抗が減るという理屈である。

 

副次的効果として、リムとタイヤの段差がなくなるので、車輪を脱着する時、ブレーキシューがタイヤに引っ掛からなくなって、やりやすいというのがある。

 

2つ目の問題点は、細いリムに太めのタイヤを無理に押し込む形になるので、本来の理想的なタイヤの断面形状よりも縦に長い形になってしまう事である。こうなると、左右から加わった力に対して剛性がなくなり、カーブでぐにゃりとした不自然な感触を感じるようになってしまう。また直線でも外乱に影響されて撚れやすいともいえる。

ロードバイクは高速が出るので安定感がないのは怖い。

 

3つ目は、2つ目の問題点と関連があるが、タイヤが撚れる事でエネルギーが消費され熱に変換されてしまう。ペダルを踏んでもエネルギーの一部はタイヤを変形させる方に逃げてしまい駆動力とならない。転がり抵抗が低いという太いタイヤのメリットも、これでは結局相殺されてしまい生かしきれない事になる。タイヤサイズに合ったリムがあってこそ成立する理論なのである。

 

逆に太いタイヤとワイドホイールのデメリットは何だろうか?

これは、同じ重量比の材料で同様に作ったとすれば、必ず重くなるという事だ。軽量化という意味では弱点である。

しかし、同じシマノの従来品で幅以外同等のWH-RS010と比較すると、WH-RS100は僅かであるが軽量化されている。本当は最外周のリムの重さが重要で、それを比較しないとダメなのだが、少なくともスペック上では軽くなっている。

あとはタイヤの重さだが、こればっかりは23Cのタイヤの方が同じ銘柄では25Cより軽い。初心者がもともと付いていた25Cのタイヤから23Cのタイヤに履き替えて感動するのも軽量化が理由である。

 

とはいえ、自分は今履いている25Cのタイヤを23Cに履き替えたいとは一度も思わなかった。むしろ太くしたい位なのである。

それは、今住んでいる福井の道路状況があまりに酷いからである。

 

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この時書いたように、アスファルトがひび割れだらけでガタガタなのだ。細いタイヤにすると割れ目にタイヤが挟まってしまいそうで、恐怖を感じるのだ。

 

軽さに憧れはあるが、現状では23Cタイヤ以下にすることは考えられない。

それ故、旧来の23Cタイヤを前提としたホイールは全て眼中になく、シマノとしては数少ない17C ワイドホイールの選択肢である最新鉄下駄WH-RS100を選んだのだ。

 

*1:末尾にLGが付かないタイプ。リム幅が15Cのナロータイプ。

*2:シールドタイプの方がむしろメンテナンスフリーで高性能という意見もある。中古の場合はカップアンドコーンでも激しく痛んでいれば処置の仕様がなく、単なる好みともいえる。

*3:他より軽量なのはリムの幅が他より少し狭い14Cだからである。

ロードバイクのホイール交換、シマノ最新鉄下駄WH-RS100納輪w

前回スプロケを交換したばかりだが、ホイールも交換した。

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実は注文を入れたのはホイールの方が先だったのだが、欠品中で入荷の予定も不明、人気商品で予約の順番待ち、最悪2,3か月先の納品も有りうるという返事だった。待ってる間何もしないのもあれなので、スプロケを交換したのである。

ところが予想に反して1週間ほどでホイールが入荷、スプロケの調子もよく分からないままの交換である。

交換したホイールはこちら

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今年発売されたばかりの、シマノの最新鉄下駄WH-RS100である。

 

鉄下駄というのは、要は安物で重いホイールという意味である。

お金のあるロードバイク乗りは、普通こんな安ホイールを買ったりはしない。大体、有名ブランドのエントリーレベルの完成車には最初から同じホイールが付いている事もある。今年のピナレロやアンカーの完成車はWH-RS100を採用している。買い換えるなら、カンパニョーロのゾンダクラス以上でないと性能的に意味がないといわれている。

 

ロードバイクを構成する部品は、いうまでもなく軽い方が有利であり、軽い部品は高価な素材を手の込んだ加工によって作られる為、値段が高くなる。

フレーム以上に軽量化の効果が高いのがホイールであり、ホイール100gの軽量化は車重1kgの軽量化と同等といわれる事もある。

それ故、ホビーライダーでも20万円以上の高価なホイールを付けている場合も珍しくない。

campagnolo(カンパニョーロ) BORA ULTRA 50 WO F/R UD ー

campagnolo(カンパニョーロ) BORA ULTRA 50 WO F/R UD ー

 

 

そういう、2万円そこらで中古のロードバイクを何とか手にした者からすれば、恐ろしい世界である。

大体、前後合わせたホイール重量が1.8kgを超えると、鉄下駄と呼ぶようである。

シマノWH-RS100のカタログ重量は1897gで正に鉄下駄だ。

https://set.shimano.co.jp/bc_catalog/bg/book.html

 

というわけで、通常では意味のない鉄下駄を買った事になるが、もちろん意味のない事をわざわざする訳はなく、貧乏人には貧乏人なりの意味がある。

というのは、もともと付いていたホイールが鉄下駄以上に重い、鉄下駄オブ鉄下駄だからだ。6月ごろに量ったデータがあるのだが、前1050.5g、後1302.0g。

何と!前後合計2352.5gである。

 

有名ブランドのエントリー車であればWH-RS100が付いている場合もあれば、そうでなくても2kg程度のホイールが付いている。ジャイアントのP-R2やS-R2、トレックの無印TLRホイールはほぼ2kgである。

それらは安くても10万円前後する完成車で、自分のモメンタムは新車でも5万円もしない。コスト的に同じになる筈はないが、変速機やブレーキなどは同じレベルのエントリー車であれば基本同じ部品が使われているので違いがない。何処にしわ寄せがくるかといえば、ホイールというわけである。

モメンタムに限らず、ネット通販で5,6万円の格安車、カノーバーとかアニマートだとか、トーテムといったところは、同様にホイールが重い可能性がある。

クロスバイクの場合も一般的に、ロードバイクより重いホイールのようである。

 

つまり、有名ブランドの中でも比較的安いジャイアントのコンテンド2と比較しても350gのハンデがあるわけで、さっさと交換してせめて同レベル以上にしたかった。

しかし、安いといっても1万円以上となかなか高価で、ようやく念願叶うといった次第である。

 

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早速届いたホイールの重量を量ってみると、前831.4g、後1120.5gである。

合計すると1951.9gもあるではないか!

 

1897gというのはカタログ詐欺なのか?と思ったが、どうやらカタログの数値はリムテープを除いた重量らしい。リムテープの重さが約60gと考えれば納得できる数値である。上のもともと付いていたホイールの重量もリムテープ込である。

 

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クイックの重さも量ってみた。前71.6g、後76.3gである。

 

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もともと付いていたクイックは、前53.6g、後62.3gである。

こちらは元のクイックの方が軽いので、それを使う事にする。

 

さて、WH-RS100はシマノの最新ホイールなので、もちろん11速対応である。11速と8速ではスプロケの幅が違うので、そのまま取り付けられないが、付属のスペーサーを取り付けると8速(9速も同じ幅である)のスプロケも取り付け可能となる。

10速のスプロケを付けたい場合は別売りの1㎜厚のスペーサーも必要となる。

 

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フリーホイールの外周に薄くグリスを塗布してからスペーサーを挿入する。スペーサーにはフリーの溝に合わせた間隔の凸部があるので、表裏を間違えて挿入する事は出来ないようになっている。

 

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スペーサーを先に挿入して、その上に8速のカセットスプロケを載せる形になる。

 

 

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ホイールを付け替えた後の写真。

見た目の印象が大分変ったように感じられる。普通になってしまったというか、没個性なのが残念だ。余裕があれば、ゾンダやフルクラム・レーシング3などの方が、性能だけでなく見た目も遥かにかっこいいが、買えないものはしょうがない。これだって分割で買っているorz

 

重量以外にもシマノ最新鉄下駄WH-RS100を買った理由があるが、長くなるので、次回に述べることにしたい。

 

しかし、よくTwitter何かで、納車とか納輪とか、ふざけて農林とかいってるが、納めるのは店の人で、受け取る側が納輪というのは間違っているようなw

 

CS-HG50 8s カセットスプロケを交換した(12-25T→13-26T)

ロードバイクのスプロケを交換した。

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一般に自転車のギアで、前側のクランクについている方をチェーンリング、後輪についている方をスプロケという。

チェーンリングの方は既に以前交換している。

 

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これで、大分軽くなって激坂の峠道に登るようにもなれたのだが、もう一つ軽くしたいなと思っていた。

そこで、後ろ側のスプロケを交換する事にした。

ロー側の最大値が現在25Tなので、有名どころのエントリーバイクによくついているCS-HG51 8s 11-28Tに交換すると相当楽になりそうだが、あいにく自分のロードバイクについている旧型のディレーラーは最大26Tまでしか対応していない為、28T以上のカセットスプロケに交換できない。

現状で交換可能なスプロケはCS-HG50 8s 13-26Tしかない。

12-25T→13-26Tと何とも微妙な差であるが、僅かでも効果があるのならと、思い切って変えてみる事にした。

シマノ CS-HG50 8S 12-25T 23579135 ICSHG508225

シマノ CS-HG50 8S 12-25T 23579135 ICSHG508225

 

 

余談ではあるが、「カセット」スプロケというのは「カセットフリー」ハブ方式の後輪に対応しているからで、それに対し「ボスフリー」ハブ方式の後輪を採用した自転車もあるからである。よく、見た目だけロードバイクを真似たルック車は買わない方が良いといわれるのは、ボスフリーハブの場合があることも一因である。

本物のロードバイクは、必ずカセットフリーであるので、スプロケ交換の互換性もなくなってしまう。カセットフリーであれば、コンポを変える事で9速や10速にグレードアップする事も可能である。

ボスフリー車でも後輪をカセットフリーのホイールに替える事は不可能ではないが、ホイールは自転車の部品の中でも高価な物なので、高くついてしまうのだ。

 

以下交換手順。

準備として、後輪を外すとチェーンも外れるので、手やフレームを汚さないように、チェーンをウェスでよく拭いておく。自分は今回やってないが、本格的にクリーニングした方が良いかも。

後輪を外すには、まずギアを下の写真のようにインナーハイの状態にする。

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後輪を外しやすいようにチェーンをたるませる訳だ。

 

そして自転車からスタンドを外し、ブレーキのリリースレバーを上げて、車軸のクイックリリースも緩める。

スタンドを外しているので、手で自転車を支えている筈だが……

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上の写真のように後輪の左側に立って、右手で後輪の真上を押さえ、左手でサドルの下側を逆手で持つ。

そのまま、サドルを持っている左手をエイヤッと持ち上げると、下の写真のように後輪が外れる。

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当然このままでは、手を離すと自転車は倒れてしまうので、何らかの物で支える必要がある。

適当な高さで倒れたりしない段ボール箱でもよいが、自分の場合は外した三角スタンドを利用する。

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三角スタンドを横に倒して、チェーンステイの下に置けば、問題なく支える事が出来る。

ただし、滑り止めもなく載っているだけなので、車体に横から力を加えたり、ハンドルが急に切れ込んだりすると倒れるので、触らないように注意する。

 

MINOURA(ミノウラ) ディスプレイスタンド [DS-520] 折畳式 ブラック

MINOURA(ミノウラ) ディスプレイスタンド [DS-520] 折畳式 ブラック

 

チェーンステイとシートステイに引っ掛ける形式のスタンドの方が便利だという人もいるが、自分は三角形のスタンドの方が便利*1なので、こちらを使っている。

 

もちろん、屋外の非常時にパンク修理するときのように、自転車を逆さに置くことも可能だが、普段はこうして作業している。

 

後輪が外れたら、カセットスプロケを外しの専用工具をスプロケに取り付ける。

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写真のように右手に中央のロックナットに挿し込む工具を持ち、左手にスプロケにチェーンを引っ掛ける工具を持つ。

ロックナットは固く締まっていることが多いので、上から体重を乗せてグイグイ押さないと緩まない。

手を滑らせると怪我をするので、厚手の手袋をした方が良いかも。

ナットが緩むとバキバキ嫌な音がするが、緩み止めのギザギザが噛み合っているだけなので大丈夫である。

 

ある程度ロックナットが緩んだら、手で回して外す。ナットが外れれば、スプロケットは横にスライドさせて抜くことが出来る。

 

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抜いたスプロケットはトレーなどに置いて、パーツクリーナーで洗浄する。

ハイ側2枚の歯車はバラで外れるが、ロー側の歯車は6枚で一体である。

 

あとは、新しいカセットスプロケの内側の穴の部分にグリスを少量塗って、後輪ハブのフリーホイールの溝に合うようにはめ込む。

シマノの場合は一部分だけ溝の凹凸の幅が狭くなっているので 、そこで合わせる。

(手がグリスで汚れたので写真忘れてしまった)

ロックナットのネジの部分にもグリスを少量塗って、最初は手で、最後に専用工具で締め込む。

指定トルクは40N・mだが、まあ適当w

あまり締め込み過ぎると外す時苦労するので、外せる重さのギリギリより少し軽い位www

 

後輪を元通り車体にはめて完成である。スプロケのハイ側をチェーンに合わせてフレームのエンド部分の切欠けに車軸を正確に合わせてフレームを下に押せば、ディレーラーとか特にどこかを弄らなくてもハマる筈である。

ブレーキのリリースレバーを元に戻すのを忘れないように。

 

さて、いつもの練習コースでの試乗結果だが……

まず、変速がおかしくなった。

ハイ側14T→15Tに変速するとき引っ掛かるので変だと思ったが、後でワイヤーが緩いのに気づいて締めたら解消した。ところが、今度はロー側の21-23T?で時々引っ掛かる。これは調整をシビアにすれば直るか?ハンガーが曲がってるのかもしれないが。

ハイ側が12から13になったので、当然平地でスピードが出ないが、体調が本調子でない所為かもしれない。前のスプロケでハイ側2段目の13Tにしていた時より遅い気がする。

ロー側は激坂で楽になった……ような気がする。プラセボ程度かも?

 

てな感じで、2回乗ったが、まだよく分からない。1T違いじゃ永遠に分かんないかも。サイコンがガーミンとかならデータで分かるのかもしんないけど。

 

ダメじゃんwww

 

まあ、様子見ですね。変速も当りが出れば変わるかもしれないし。

*1:ひんぱんに家の中で置き場所を移動するので、自転車に付いたまま移動できる三角形スタンドの方が便利。引っ掛け式の場合は自転車をどこかに立て掛けてスタンドを移動するか、スタンドを片手に持ちながら自転車を移動しないといけないので面倒である。

軽自動車の危険性を指摘する増田についての雑感(後編)

前回の続き

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今回はこちらの増田のエントリーについて

anond.hatelabo.jp

 

当方は数字については疎いので、確率とか統計とかはスルーする。

自分などが言わなくても既にその方面に詳しい増田が批判しているし。

anond.hatelabo.jp

 

自分がおかしいというか、不味いと思ったのは以下の点。

JNCAPの新安全性能評価でも軽はやはり弱い。だがホンダのN-BOXとN-WGNは別格で、普通車の平均並。

 

確かにN-BOXとN-WGNは国土交通省自動車アセスメントで優秀な成績を残している。

しかし、これでもって、N-BOXとN-WGNは安全であるというのは、半分正解で半分間違っている。

何故なら、すべてのN-BOXとN-WGNが安全性の点で同じ性能を持っているわけではないからだ。

同じ車名でも装備の違いで、様々なグレードが用意されているのが普通である。

N-BOXの場合であれば最高グレードは

Custom G スロープ L ターボ Honda SENSING

であり

最低グレードは

G

である。

Honda|クルマ|セルフ見積り(カスタマイズ)

その間にも様々なグレードが用意されているが、安全装備の面でグレード名にHonda SENSINGが付くものと無印では大きな違いがある。

Honda SENSINGが付くグレードでは、衝突抑制ブレーキや誤発進抑制機能等の予防安全性能を高める機能が装備される他、衝突安全性能を高めるサイドエアバッグとサイドカーテンエアバッグが標準装備かオプションで装着可能であるが、無印グレードではそれらをオプションで追加することも不可能である。

つまり、N-BOXが安全だといっても、Honda SENSINGでない無印グレードを選んでしまうと安全性能は低いものとなってしまうのである。

これはN-WGNでも同様であるが、こちらはHonda SENSINGではなく、あんしんパッケージをオプションで選んだ場合のみサイドエアバッグとサイドカーテンエアバッグが装備される。

いうまでもなく、軽自動車は左右幅が普通車より圧倒的に狭く、側面衝突には弱い。サイドエアバッグとサイドカーテンエアバッグ無しに普通車並みの安全性が確保できるとは考えられず、一部のグレードのみに装備される安全装置でN-BOXとN-WGNは普通車並みに安全というのは欺瞞である。

 

こちらのYouTubeを見ると分かるように、国交省の自動車アセスメントはサイドカーテンエアバッグ装着車でテストされており、未装備のN-BOXの安全性は不明である。

 

こうしたことは何もN-BOXとN-WGNだけの問題ではなく、自動車アセスメントで高評価を得た他の車種でも同様である。あくまで、その車種で最高の安全装備を備えたグレードの車をテストした結果であって、必ずしも全グレード同じ評価ではない事を留意する必要がある。

 

また、N-BOXとN-WGNは一部とはいえサイドエアバッグとサイドカーテンエアバッグ装着車を選べるからマシであるが、殆どの軽自動車がそれらを装着する事が不可能である。

例えば、同じHondaでもN-VANの場合全てのグレードでサイドエアバッグとサイドカーテンエアバッグ装着車はない。

N-VANは現時点でHondaの最新車種であり、アウトドアや自転車・バイクのトランスポーターに適したパッケージングと装備で注目を集めているので、自分も大いに興味をもったのだが、詳しく精査するとこのような手抜きがありガッカリである。

グレードにHonda SENSINGの名があるが、予防安全機能のみであり、衝突安全性能は並みの軽と同様なのである。グレード名に騙されないよう注意されたし。

こうしたHondaの営業方針は詐欺的手法と糾弾すべきであるが、悪いのはHondaだけでなく全てのメーカーが同じことをやっている。

スズキの場合は、ワゴンRスティングレーとスペーシアカスタムのターボエンジン搭載車とジムニーのみにサイドカーテンエアバッグが設定され、他のグレード・車種ではサイドエアバッグのみか何もない状態(フロントエアバッグは当然ある)だ。

ダイハツも同様である。

 

自分は今使っているボロ軽がそろそろ寿命を迎えており、来年の車検を更新せず新車にする予定なのだが、選びたい車種の安全装備が貧弱で悩んでいるところだ。自分自身は貧乏なのだが、一応、金は家で出すから好きなのを選べといわれている。

アウトドアに興味がありロードバイクに乗っているので、ワンボックスタイプで汚れ物を載せても気にならず税金の安い軽商用車を選びたいのだが、N-VANで述べた通りこれらのタイプでサイドエアバッグとカーテンエアバッグを備えた車種は皆無なのである。

使い勝手が多少劣り税金も高いN-BOXを選ぶべきか、自分の命は安い物と諦めて他の軽商用車を選ぶべきか、究極の選択である。

 

どうして、こんなバカな話になるのか?

買う側のユーザーがバカだからである。増田で「ホンダのN-BOXとN-WGNは別格で、普通車の平均並」と書かれてブコメで「そうかN-BOXとN-WGN」が良いのかと、安易に鵜呑みするバカが多いからだ。

ユーザーが勉強せず、営業マンの言いなりになっているから、メーカーは好き放題をやるのである。

かつてNHKが、輸出仕様車と国内向け仕様車とでは、ドア内部の補強が違っていて国内向けは危険である事を暴露するという事件があった。

実は、いまだに同様の手抜きをやるメーカーがあるのである。某S社(ばればれw)は西欧向けの車種で、欧州の安全審査で最高クラスの評価を得ているが、国内向けでは安全装備の多くを省略して値段を安くして売っているのである。

それなのに一部のブログでは欧州で最高評価という間違った情報を広げていたりする。

それほど、我が国の自動車ユーザーは馬鹿であり、メーカーに足元を見られているのである。

国内専用の軽自動車であれば尚のことである。

メーカーに舐められない賢いユーザーになりたいものである。