スネップ仙人が毒吐くよ

50代ひきこもりの独白記


オーディオの音どう聞こえているの?-自分の場合

素朴な疑問として、オーディオの音が良いとか悪いとか、そもそも各人どのように聞こえているのか疑問がある。

 

f:id:mfigure:20170202184633j:plain

例えば自分が普段音楽を聴いている、PCオーディオのデスクトップスピーカーからは大体このような範囲まで音像が広がって聞こえる。

音像は音楽ソースによって変わるので、一般的なポピュラー音楽、宇多田ヒカル辺りを聴いているものとイメージして欲しい。

 

これは頑張ってチューニングした結果で、元々は狭い範囲までしか音が広がらなかった。

f:id:mfigure:20170202185008j:plain

チューニング前はせいぜいこういう感じだった。

今の状態でかなり満足していて、一般的な入門クラスのピュアオーディオセットでも似たような感じだと思う。

まあ、以下のようにかなり苦労させられたが。

 

snep1000.hatenablog.com

 

snep1000.hatenablog.com

 

 

 

ところが、うちの別室にあるオーディオセットの音の広がりはこんなものではない。

f:id:mfigure:20170202185431j:plain古くて特に高級でもなく、セッティングもいい加減で、オーディオマニアとしては恥ずかしい限りではあるのだが、これで聴くと同じ音源でも6畳間の長辺の端から端まで音像が広がるのである。

 

f:id:mfigure:20170205220505j:plain

部屋の全体写真の代わりにイラストで示すと、こんな感じなのである。

 

 

f:id:mfigure:20170205220522j:plain

更に上から見た図だとこんな感じとなる。

※2017/2/3 19:00追記 宇多田のアルバムFirst Loveを聴き直したが、前後の奥行きはもっと広い。耳元でささやくような声も入っている。また当然ながらオーケストラなどホールの録音では壁からの反響音も含まれ試聴位置の周囲にも広く音像が現れる。上の図はそのうち描き直すので、少々お待ち下さい。

2017/2/5 22:10追記 説明図差し替えました。

 

奥行きはともかく、左右の広がりは自分の経験としては異例とも思われる広がりである。これはCDプレーヤーの場合で、アナログレコードを聴いた場合は奥行きはあまり変わらないが、左右の広がりは7割程度となる。

CDプレーヤーはTOSHIBAのSD-1500という安物のDVDプレーヤーを改造して使っているが、隠れた名機だと思う。

PCスピーカーの写真とイラストを比べてみると、スピーカーの大きさの比率を合わせると大して違いがないように見えるが、実際はスケールの違いからずっと広大に感じられる。

 

それから、ヘッドホンやイヤホンで聴いた場合を上から見た図で示すと

 

f:id:mfigure:20170205220536j:plain

 

自分の場合このような音像の広がりとなるのである。

殆どの音が頭の中央から後頭部の方に聞こえてきて、全然前の方からは聞こえてこない。きわめて不自然である。

このような聞こえ方が嫌で、外はともかく家の中では自分は殆どヘッドホンを使わない。

 

住環境の問題で、ネットでブログを書いている音楽ファンの殆どがヘッドホンやイヤホンで音楽を聴いているように感じる。

自分はヘッドホンではおかしな聞こえ方しかしないので、これは非常に問題だと思う。

ヘッドホンでも音源ソースによっては自然な聞こえ方で、スピーカー以上のリアルな音像を再現できる場合もある。

バイノーラル録音といって、ダミーヘッドという人間の頭を模したマイクで録音する方法だ。これを体験した人も多いと思うが、大変リアルな音像である。

殆どの人がイヤホンを使っているのだから、バイノーラル録音のソースが主流にならなければおかしいと思うのだが、現実はスピーカーで再生することを前提に録音されたソースが主流を占めるのだ。

 

更にいうと、ポピュラー音楽のCDはマルチトラックで楽器毎に別々に録った音源を、後で適当にミックスして左右2チャンネルの作品として完成させるのである。

だから、音像はリアルなものではなく、創られた人工物なのである。うまいレコーディングエンジニアがミックスした作品は面白いが、下手にミックスされた作品は当然つまらない音像となる。

そういう問題があるので、プロのオーディオ評論家という人種はポピュラー音楽を重視せず、ライブ録音のクラシックやジャズを嗜むのである。

ライブ盤でもポピュラーの場合は沢山のマイクを使ってマルチトラック録音されているので意味がない。オーケストラの場合はホールの中央の一か所にマイクを立てたワンポイント録音が可能であるし、マルチの場合もワンポイントマイク録音を基準とした音作りをされるので、リアルな音像となる。

また、オーケストラの場合は楽器の配置がおおむね決まっており、バイオリンは左、ビオラやチェロは右、ハープは左奥、コントラバスは右奥などと、どの曲であっても同じである。それゆえ、オーディオセットの性能を比較するには都合が良いのだ。

オーディオ評論で良く使われる「定位が良い」という言葉は、これらの楽器の位置がリアルに感じられるという事なのである*1

ポピュラー音楽のCDでの楽器の位置は、レコーディングエンジニアがミキシング卓のパンポットという機能を使って任意の位置に配置されたものであるので、リアルなものではない。

 

さて、最初の疑問に戻るが、本当の所皆さんにはオーディオの音はどう聞こえているのだろうか?

ステレオのスピーカーであれば、多少なりとも横に広がって聞こえるはずだが、自分と同様だろうか?

もしかしたら、全然広がらないという事はないのか?

そもそも音像の広がりなどには全く気にしてはいないのではないか?

という疑念があるのだ。

 

何故なら、世にあふれるブログのオーディオアイテムのレビュー、その多くはイヤホンであることが多いのだが、音像の広がりや楽器の定位といった話に触れていることが非常に少ないからだ。

一番多いのは音のバランスの話である。

高音がキツイとか低音が大迫力とか、そんな話が多い。

あとちょっと専門的になると解像度の話。細かい音まで聞こえるというような話。

かなり専門的になって、音の広がりが凄いとか定位が良いという話になる。

 

自分の場合は、音像の見え方が第一であって、バランスや解像度はそれなりにしか重視していない。無視するわけでないが、それが良いオーディオの基準ではないのである。

だから、はてなブックマークで良くある意見の、測定器で測って波形を比べれば、どちらが良い音なんてすぐわかるだろう、って話は鼻で笑ってしまう。

測定器で波形を見ても、それは周波数特性という音の、ある一面を見ているに過ぎないからだ。音像の広がりや定位の良さなどは、それでは全く判断のしようがないからである。

大体周波数特性を良くする、一般的には超高音から重低音までフラットに再生できるのが良いと思っているだろうが、そんなものはグラフィックイコライザーを通せばどうにでも調整できる。しかし、そういう加工をして特性をフラットにしても決して良い音にはならないのだ。

何故か?それはグラフィックイコライザーを通して人工的に加工すると、原音の位相特性がぐちゃぐちゃに崩れて、リアルな音像と定位が再現できなくなるからだ。解像度についても余計なディバイスを通すことで失われることは想像できるだろう*2

それでも測定器の場合はその違いが見えてこない。

なぜならば、測定器に解像度があるからだ。測定器の解像度では微妙なところまで分からないのである。

単なる数字のスペック比較が意味ないことも、もうお分かりだろう。

40kHz以上の高域再生性能のハイレゾ対応といったところで、本当にいい音がするかどうかは聞いてみないと分からないのだ。

 

上から目線の発言ばかりになってしまうが、オーディオを批判する彼らに何が分かるというのだろう。

 

オーディオマニアやオーディオ評論家も悪い。彼らも、素人に分かる説明を怠ってきたからだ。難解な専門用語や曖昧な言葉での表現ばかりで、誰が理解できるのだろうか?

オーディオ専門誌では立派なオーディオセットの写真ばかり載っているが、実際に音を鳴らしたとき、このように音像が見えると図示するくらいやれば分かりやすいのに、このスピーカーは音像が広いとか、定位がぴたりと決まるとか、あやふやな言葉を繰り返すばかりである。

比較テストでこのスピーカーはこれ位音像が広いとか、具体的に図示すればいいのにやらないのは、何かの遠慮か自分の耳のレベルが分かってしまうから、やらないとしか思えない。

 

*1:厳密には音像の位置を記録したテスト用音源があり、それと同じ位置に再生されれば良いという話である。

*2:位相とはオーディオの場合、右と左の音のタイミングのずれである。右耳と左耳に入ってくる音の時間差によって人間は音の位置を特定し、立体感のある音像を認識する。イコライザーを通すと大なり小なり、その位相がずれるといわれている。