2月25日、大阪梅田のスクランブル交差点で起きた暴走車による事故は、亡くなった運転者が大動脈解離による突発性心疾患を起こしたとみられる事が分かった。
これが原因との警察発表はまだないものの、病気によって意識を失い、無意識のうちに身体を突っ張るなどしてアクセルを踏み込んだ事が事故に繋がったとみて、間違いないであろう。
大動脈解離とは?
亡くなった運転手の年齢は51歳。自分も50代前半であり、全く他人事とは思えない。大動脈解離とは、どんな病気なのか?
国立循環器病研究センターによると
動脈は内膜、中膜、外膜の3層に分かれています。中膜がなんらかの原因で裂けて大動脈が拡大したものを大動脈解離といいます。
3層に別れた血管の内側2層が一番外側の層から浮いてしまって、その隙間に血が流れ込んで来るわけか。
また動脈血には高い圧力が掛かっている為、外膜1層だけでは圧力に耐えられず膨らんで拡大してしまうというわけなのだろう。
更に今回の事故では心タンポナーデという状態に陥って、心臓を圧迫し死因となった事も分かっている。
それについては、一宮西病院 心臓血管外科の解説がイラスト付きで分かりやすい。
急性大動脈解離は、スタンフォードA型とB型に分類されます。
① スタンフォードA型
以上の解説を見て、極めて深刻な病気である事が分かるだろう。
芸能人・著名人も続々、大動脈解離に
最近まで、この病名について関心を持たずに過ごしてきたが、つい先日亡くなった、アニメ脚本家「両澤千晶」氏も同じ病気を患っていた。
両澤氏も56歳で、比較的自分の年齢に近い。
その他、ここ最近の芸能人の死因を調べると、大動脈解離の名が続々と見つかった。
また、大滝詠一氏は大動脈解離に似た病気の解離性動脈瘤である。
死亡に至らず無事生還した場合でも、加藤茶氏、大木凡人氏の例などがある。
こんなに続々見つかるとは、誠に恐ろしい。
大動脈解離の予防法は?
既に挙げたリンク先でも書かれているが、この病気の原因の一つが動脈硬化である。また、高血圧も発症の引き金となる。
その為、動脈硬化や高血圧にならない食事・生活習慣を心がける事が予防となる。
動脈硬化が進んだり、それがもとで心臓病や脳卒中になる原因を「危険因子」と言いますが、その主なものは次に挙げるものです。
- 高血圧
- コレステロールを始めとする血液の脂質の異常
- 糖尿病
- 加齢(男性:45歳以上、女性:閉経後)
- 喫煙
- 肥満
- 運動不足
- 感情的なストレスに満ちた状態
- 偏った食事内容
- 嗜好品(アルコール、コーヒー、紅茶)
加齢自体が危険因子として挙げられており、男性で45歳以上であれば、それだけで注意して生活する事が求められるようだ。
自分はタバコは吸わないし、酒もめったに飲まず、肥満でもないが、運動不足、ストレス、偏った食事、コーヒーには気をつけなくてはいけない。
そして、何といっても血圧管理が重要なのだろう。
本日久しぶりに測ってみたが、上が128mmHg/下が78mmHgだった。
一般に家庭での測定値は、病院よりも低めになります。そのため基準値も少し低く設定されています。家庭での測定では、「収縮期血圧が135mmHg以上、かつ拡張期血圧が85mmHg以上」を高血圧の目安とします。
どうやら、基準内に収まっているが、今後も定期的に測って注意していく必要がありそうだ。